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2006年09月04日

人を紹介する、ということ

先日のこと。
醸し人九平次の久野九平次さんとリッツカールトンの日本支社長である高野さんとをお引き合わせしたのでした。
高野さんは「リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間」の著者としてのほうが有名かもしれませんが日本を代表するホテルマンであり、縁あって数年前からなにかと仲良くさせていただいている御人なのです。

お二人とも忙しい最中だったのですが予定を大幅に延長して約2時間の濃いミーティングと相成りました。
内容はいずれアップすることもあるかもしれないが無いかもしれない。
いや、単に双方とも知り合いだから紹介してみたら面白いだろう、というだけの話であったし。
いい出会いになればいいのだけれども。

そんなこんなで「人を紹介する」ということについて思い出したことを書いてみたりする。

さて、本題。

思うに、僕は人から「●●さんを紹介してよ」あるいは「こういう人(会社)ってどこか知らないかなぁ」と相談されることが多いのです。
もうこれは非常に多い。
ともすれば日常の仕事に支障が来るくらい多かったりもします。
しかし友人から頼まれては黙って見過ごすわけにも行かないということで寸暇を見つけては人をつなぐことに精一杯だったりもするわけでして。
あるいは「この人とこの人を引き合わせたらきっと面白くなるに違いない」という妙な確信めいた思いに駆られて、それぞれが全く接点の無かった人同士を無理やりに近い形で邂逅させてしまったりもするのです。偶然を装って食事会に呼んでみたりね。
今回のようにお忙しい二方であっても、僕になんらかの期待を持ってくれてか時間を作ってくれるのは僕にとっても嬉しい時間でもあるのです。
もちろんこんな場合は仕事なんてモードは二の次三の次。


遡ること数日。
信頼するSEのEさんと打ち合わせをしながらビールを飲んでいたときに「とある紹介案件」について「なんでKQZさんぶちきれちゃったんですか?」と酔いも手伝ってか詰問に近い問いかけを受けたのでした。
現在進行形だったりもするので掻い摘んでゆるゆるに書くと

まぁここまではなんということは無いよくある紹介の範疇。
作業は順調に進み、仕事として双方でプロジェクトが起動し始めた。
そしてお次はこんな感じ。

これに関しても狙いは当たったようで非常にうまくいったようだった。
Uくんの会社、N社、Sさん、三社ともどもにうまく噛みあってくれたかのように見えて紹介したほうもそれなりに満足である、と。
ここまで来るとUくんの方からも「ちゃんとKQZもこれで仕事としてフィーでも貰ってね」という言葉もありつつも、予算からして難しいことも外野から見えていたこともあり特に気にはしていなかった、というところ。
それと前後してN社営業のk氏から「KQZさんにはSさんの所(U社)も紹介していただいてありがとうございます。ただ、お仕事としては予算がありませんのでお金は一切お支払いできません」というメールが舞い込んできたのでした。
まぁそんなこともあるだろうということで「おk。じゃぁ紹介したUくんにもSさん@U社にも迷惑だけはかけないでください」と、仕事がうまく回っているように見えていることもあり以降は気にせずにいようとしていたら……
翌日(完成物を発表するサイトである)●●社に対して●●日でネゴするルートが我々にはありません。KQZさんがご存知だと(UさんとSさん@U社から)伺っていますので紹介してください」というメールが来てぷちっと切れたわけです。
「おまえ、紹介という言葉をなめてるだろ」と。

ちょっと見では「金がもらえなかったから怒っているのだろう」と思われるかもしれませんが、そんなチンケなこたぁ毛頭考えちゃいません。
N社営業であるk氏がその時にやるべきことはただ一つ、
Uくんに対して「ごめんなさい。僕らではどうしようもないんです。でも予算も時間も無いんです。だからUさんからKQZさんにお願いしてください」と頼むことだったと思います。
そして、それならばすべて友人関係のうち、あるいは紹介した責任のうちで手弁当でも何でも仕切りきっ
たでしょう。

僕がUくん、Eさん、そしてSさん@U社に対しては友人関係であったり純粋に尊敬できるところがあったりしてのお付き合いがあるわけです。
双方がそういった友人関係であるような場合、紹介した責任というわけでもありませんがその先々まで目鼻がつくまではなんとか気にかけてフォローするのが当たり前だと思いますし、事実そうやって動いてきました。
かたや営業であるk氏はどうだろうか。
Uくん ⇔ k氏@N社 ⇔ Sさん@U社 の三社は仕事関係で結ばれているはずです。
k氏がやったことは、僕とUくん、Sさん@U社の信頼関係をいいように使って自分の仕事をごまかしているだけに過ぎません。
虎の威を借る狐といいましょうか、仕事だと思ってS氏を頼んでいた二社はいい面の皮でしょう。
仕事に対しても失礼ですし、信頼関係に関しても失礼でしょう。
世の中のたいていのことは、簡単な算数と幾何と感情移入能力とで理解できます。
Uくん ⇔ k氏@N社 ⇔ 僕 の関係はそのまま 僕 ⇔ k氏@N社 ⇔ Sさん@U社 という図式へと展開できます。
この時点でもっとも心配したのは「k氏@N社はSさん@U社にも『KQZさんと仲いいんでしょ? これくらいタダでやってよ』などとごり押ししてはいないだろうか」という点でした。

彼にこう説明してもよかったのかもしれませんが、僕には「自分で気づかない奴は人に言われても絶対に身にしみて理解はできない」という持論がありますので、しれっとDISることにしました。
UくんとSさん@U社には申し訳ないけれども。


…と、ここまでの経緯をEさんに話したところ大いに腑に落ちた様子でしたが、「魔黒さんもそうですけど、KQZさんって意外と体育会系ですね」と変なところで関心されてしまいました。
体育会系というか魔黒氏とは政治家の秘書バイトからのつながりなので、そういうきったはったの世界ではごくごく当たり前のビヘイビアだったりもするわけなんですが。

まぁ長々となにを書きたかったかというと、安易に「紹介してくれ」「●●につないでくれ」というお願いは日々幾度と無く言われるけども僕が「むぅーん」と悩んでいるように見えるのはこういうことを考えているからですよ、ということなのでした。
以前顔見知りの三流ライターに「切込隊長を紹介してくれ」と頼まれて連絡先を教えたら中途半端な企画書を投げただけでそのまんま大失礼ぶっこかれたこともあったしなぁ。まぁボクシングライターとか言ってるくせに「亀田興毅が絶対に勝つ」とか言い張っててあげく沈黙逆切れするような輩だから仕方ないか。
眠くなってきたのでオチもなくおしまい。

[追記および手直し]: 09.05.12:52
件のなめた営業くんの名前をすっかり忘れていたので(嫌な記憶はさらっと忘れてしまう癖があるのです)ハンドルネームの略称で書いていましたが、N社の社長のイニシャルと紛らわしいと質問メールが来たので(社長はいい人です。知能指数再検査クラブというかなんというか)、社名も含めて全てイニシャルへと変更してみました。大文字と小文字の差とかも。

投稿者 KQZ : 2006年09月04日 23:27 | [EDIT]

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コメント

このボクシングライターって三軒茶屋在住のT氏のことですか?

投稿者 U-J : 2006年09月22日 02:48