2008年12月09日

暇なのでメモ書き

 「そういえば俺blogを持ってるじゃん」てなことを思い出したので、外出前の5分で久しぶりに更新してみる。

卓見 - finalventの日記
 http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20081208/1228695048 

 卓見といえばその昔のネット黎明期以前の時代(そうタクシー券=通称「タッケン」が若手を作業に縛る社内通貨として存在していた時期だ)に新聞屋と広告屋とで近未来の情報流通についての青図を書いていたことがあって、「毎朝出勤時に駅のKIOSKからPDAにその日の新聞をダウンロードする」というくだりがあったわけです。
 こちらとしては隠喩でも暗喩でもなく直喩とか提喩といった具合にとらまえていたのですが、実際のところ場所の持つまぁなんというか情報結節点というかゲニウスロキとしての「辻」「交差点」、ある時期の松任谷由実がいたファミリーレストランなんかには意味があると思えるのでした。

 あとなんか新聞について以前何回か書いてたことがあったような気がしますが適当に検索してみてLinkつけてみます。そうそう、大きな日本の印刷屋のおっさんがきて勝手に荒れてたっけか。

投稿者 KQZ : 13:50 | コメント (136) | トラックバック

2008年07月19日

非対象性を持つコミュニケーションに於ける飛礫の効用について

 昨日のこと。

 夕方打ち合わせをしていたWeb技術者のEyesさんから実家から届いたという岡山県産の桃を大量に戴いたので、六本木Abbot's Choiceでドルチェにしてもらうべく持参してそのまま軽い晩飯を食らう。(六本木店には業務用のアイスクリームマシンがあるのだ。レモンの皮入りソルベはかなり好み)

 その後家に帰りPCでメールをチェックしたりRSSリーダーの未読を潰していると、Twitterでshi3z-showが始まるという告知が見て取れたので、作業がてらに音声だけ聞く体制。

 iPhone発売記念ということで連日放送してきたスペシャルウィークの締めを飾るということでゲストが沢山来ているようなのだが、音しかきいていないので正直内容がよく分からなくなっている。いや、しばらく画面と同期して視聴してみてもよくわからない。どうやらビールを飲みながら話をしているらしい。
 なぁんだ。こっちもビールをあけるか。

 しばらくするとustreamの向こう側では、iTunesなどの話題になっていた。
 shi3zさんいわく「電脳カウボーイズでiTunes1位になったんだけど、全然儲からなかったよ。iTunes儲からないからダメだね」という話になっていたので思わず「んなこたーない」とコメントを入れてみる。
 仲のよいバンドマンは数年前からメジャーからはほぼリリースをせず(具体的にはもう少しややこしい上に事務所的にも黙認状態なので書けない。かなり売れていたから30代で知らない人はいないと思う)、自分たちでインディーズレーベルを立ち上げてライブ会場で手売りをしたりしているのだが、「もうメジャーでやってらんなくなるくらい儲かる」とホクホク顔だったことを知っているからだ。程なくしてネット配信へも進出してきて、数千人のコアなファンを相手に非常に優雅なアーティストライフを送っているらしい。(たとえばリミックス違いを出すだけでサクッと数千枚売れたりするわけで。もちろんiTunesだけじゃないけれども年々増加しているらしい)

 そんなこんなをぼんやり思い出していると、画面の向こうから「んなこたーない、とかKQZさんが書いてるけど、なんだろ」と反応があった。
 どこまで書いていいものやら、と悩みつつ「インディーズでは……」とコメントを打ち始めると「あーインディーズなんて書いてるよ。主語がないからよく分からないし、ビール飲んでるって書いてたから酔っ払ってるんじゃないの?」と音声で反応が帰ってくる。
 そして話題はすぐ違う方向に切り替わっていく。

 め ん ど く せ ー な ー 。

 俺が前にどんな仕事をしていて、こんなつまらんところで知ったかぶって馬脚をあらわしたりする人間じゃないことくらい分かろうものを。
 話題は流れていく。ここでコメントで後追いしてもまったく意味がないことも重々承知している。

 コミュニケーションがコミュニケーションとして成立するためには、互いに「情報発信/受信の筋道が等価である」と確認されていなければならない。
 ただこれは幻想でもかまわないわけで、ラジオ番組などどう考えても対称であるはずがない空間でもこの幻想をうまく醸成してあげることで盛り上げることができる、などという放送作家時代の実話は数年前に日記に書いたことがある。(リンク1リンク2
 逆に、「一方通行でしかない」と気づいた瞬間に相手はさめて心は離れていく。
 ちょうど今の状況は「さめた瞬間」であった。

 さてさめた目でustreamを眺め返すと、さっきからトロチチさんに対して「iPhone用のソフトを作る作るといいながら作れなかった」「iPhoneに対する愛情がない」などと飽きることなくねちねちと突っ込んでいることに気づく。「PS3なんて…」とか立場上答えられるはずもないことについて振ってみたりとか。
 わざわざ立川から来てくれた先輩に対してこれであるからして明らかに酔っ払いである。でなければ人格破綻者だ。

 経営者が傲慢になるとどのような末路をたどるかには投資でもしていない限りあまり興味がないが、袖摺りあうも他生の縁なのでコミュニケーションの非対称性を逆に利用してみることにした。
 網野善彦史観でいうところの「封建社会における飛礫」である。

 「もてるためのプログラミング」などという世界でshi3zさん一人しか盛り上がれない話題になっていたので『みなさんあきれた顔してはる』と書き込んでみた。

 遠くから投げられた礫がどうなったかはよくわからない。
 だってPCの調子が悪くなって音声が聞こえなくなっちゃったんだもの。(´・ω・`)
 リスタートして戻ってきてみたら放送終わっちゃってたし。タイミング悪すぎ。

  

投稿者 KQZ : 05:49 | コメント (176) | トラックバック

2008年04月08日

mixiがスッキリしすぎてビックリ、の巻

 いや先ほどmixiにログインしようとしてたらですね、妙にスッキリしてるんですよ。
 ホレこの通り。

mixi_080408.JPG

 例の……というか、昔懐かしい……というか、貸しポジ屋チックな……といいましょううか、青空にまばゆく輝く川原だか高原だの風景がどばーんと前面に押し出されております。これまで広告ばかりだったのに。
 携帯mixiのLogin画面の方にはちゃんと広告が入っていますから、もしかしてこれはひょっとしてmixi様とあろうものがトップページ広告において売れ残っちゃってアラ大変自社広つっこんじゃえ、とかいうことなのでは? とかんぐりたくもなってしまいます。上部バナーもFind Job!ですし。わかりませんが。
 通常なら新学期シーズンなんですけどもねぇ。
 ま、携帯広告の方に動いているのかもしれませんけど詳しくは知らんす。
 そんだけ。

投稿者 KQZ : 18:41 | コメント (159) | トラックバック

2008年02月18日

ひろゆきは試しに振り込んでみればいいと思うんだ

切込隊長BLOG(ブログ):
俺、賠償金取ったら結婚するんだ

 http://kirik.tea-nifty.com/diary/2008/02/post_5db0.html

 きっとステキなことがおきるはず。 恋の魔法ってやつだね!

投稿者 KQZ : 19:21 | コメント (183) | トラックバック

2008年01月15日

カードヒーローmemo

カードヒーロー現状
シナリオイベントは全クリア
通常カードはLast Imperialの最後130番以外ゲット
Limited Editionは8枚(パパトット、デスシーフ、ノワール、ビョーグル、エルスピナー、シャムーラ、モーガン、スパルタス覚醒)
モーガンはまっさきに三つ揃えたんだぜ
外伝シナリオは32回優勝したら「チャンピオンオブチャンピオン」だか「キングオブキング」だとか言われたみたい(流してしまった)。アリスかよ

今後やること
各カードのやりこみ度をあげていく
→Proデッキに弱いカードを中心に「かませいぬ」デッキをつくり、そいつを相手にコツコツあげてますが自分でも姑息だと思ったり思わなかったり
センターモールでのトレードを使ってカードゲット
センターモールのCPU対戦相手のセリフをすべて見てみる
TAITAIやyaemonなどのおっさんゲーム馬鹿を相手にWifi対戦で叩きのめしてやる
たこはしさんには勝てなさそうな予感

投稿者 KQZ : 02:54 | コメント (216) | トラックバック

2007年12月20日

出会いがしらの匿名のぶっきらぼうな優しさ

 年をとると涙もろくなってきていけない。
 なもんで、あんまり泣かせるようなサイトには仕事中には行かないように極力努力している。
 昨日などは昼飯時に子供を一ヶ月放置した鬼畜母のニュースをうっかり読んでしまって15分は仕事にならなかった。

 そして昨日の夕暮れ時、コーヒーを飲みながらRSSリーダーの未読を駆逐しているときにふと踏んでしまったのがここ。

2ちゃんねるレスブック:今日養父におとんって言ってやったよwwwwwwwwwwww
 http://blog.livedoor.jp/ressbook2ch/archives/51083119.html

 >1での出だしが後になって効いてくるという構成もよくできている。(なんか変な書き方だけどそれも虚実皮膜のうちだ。)
 そうとはわかりつつ読み進み、まだ「ウルウルとしそう」という徳俵に踏みとどまっているときに出てきた名無しのこの書き込みにぐらっと来てしまったのだ。

206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/18(火) 23:28:45.87 ID:I8/dHNeA0
>>196
>だからこっそり貴方が寝てる時にお母さんって呼びました

かーちゃんが気づいてないと思ったら大間違いだ

 「亡き養母に対して表立ってはお母さんと言えなかったが、寝ているところにそっと呟いてはいたのだ」という泣きの独白に対してそっけない書きぶりでのレスである。
 それも23:25:47から23:28:45。熟考を重ねてのものではないだろう。
 相手をべたべたと持ち上げもせず一定の距離をおいた、それでいて最大限のお悔やみになっていると思う。
 こういう大人の対応を出会いがしらに読まされるとどうにも徳俵から転げ落ちちまうのだ。われながら変だとは思う。
 なんら実害関係のない相手にすらサラリと気を配ってくる相手がネットの暗闇の向こうにいるとうっすら信じられるからこそ、巨大な「王様の耳はロバの耳の穴」として2ちゃんねるは存続しているような気さえしてくるから不思議だ。
 それ以上に弊害もありまくりだけどもな。

投稿者 KQZ : 10:41 | コメント (156) | トラックバック

2007年10月30日

仕事しながらメモ【追記あり】

ニセモノの良心 : テレビ局はアニメのお金の中抜きをしているか?
 http://soulwarden.exblog.jp/6469132/

ざっと見でだいたい正しいようなのですが、

テレビ局とすれば「2倍制作費を突っ込んだら、2倍の視聴率が取れるか」と聞かれたら苦笑いするしかない。

 2倍の視聴率を取れたからと言って、2倍の金額でCM枠が売れるわけではないのよね。(定価よりは高くならない)
 早く定価で売りきれてバンバンザイってだけのことね。
 これがたとえば人気がなくて全然売れない枠だったりするとどんどん値段が下がって、最後は代理店に泣きつく(売らせる)というわけ。だって在庫商売じゃないんだもん。
 よく深夜番組のCMが自社のイベントとか新番組予告、AC公共広告機構ばっかりだったりするのは単に売れ残った枠の処理してるってこと。(「売れのこった安い枠にとりあえず入れといて」とまとまった金を代理店に渡しておくという賢いお得意先もいたりする。古くは正月シーズンの「コピーは三田」とか土日のテレビ東京のエバラ焼肉のたれとか。平日昼間だと花王とかライオンだっけかな。こんなのも金融から見れば当り前のオペレーションだよね。閑話休題)
 逆にいえば大手代理店が強いのは、こういった売れない多くのCM枠を豊富な得意先リストや営業人脈、売り方のアイデアを使ってなんとか売り切ることができることと、それらによって人気のある枠も買いやすくできるってことね。(アイデアでいうと三本のCM枠があると真ん中の枠は売れなかったのね、昔。チャンネルを変えられるからっていう理由で。これを逆手にとって「答えは30秒15秒後!」とサンドイッチで売るというアイデアを出してチャンネルを変えさせないようにしたのは電通のテレビ局担当の若手だったりするわけで。あーなんか小ネタが多くなるな今日は)
 まぁなんつーかつまりは人気のある番組枠だけ買いたいってやってくる中小代理店と、いつも売れなくて困っている枠をなんとか処理してくれる大手代理店とじゃ対応が違うのは商売人の根本として当たり前だって話。
 こういう部分も含めて「手数料15%が高い」とか「人気番組のCMの扱いは大手代理店が独占」とかいうのはちゃんちゃらおかしいのだな。魚屋だって上得意の寿司屋には優先的にいいマグロ売るだろうに。
 一方、定価の決まってない大規模イベント放送権利やなんかだと今度は入札合戦になって、どんどん値段が跳ね上がるわけですわ。となると今度は大手スポンサーと付き合いがなければならない→やはり大手代理店が出てくるというこれまた当り前の話もあるわけですが仕事が終わらないのでここら辺でやめとく。

<<お約束の追記:2007.11.2>>

mixi日記より

eyesさんのblogにツッコミたかった件 2007年10月09日16:02

 authenticbar.com が混んでいてblogが書けなかったり昨日から風邪気味だったりして時期を逸してしまっていたのですが、メモが残っていたので備忘録代わりにちょっと貼り付けてみる。

eyes blog: 別にアニメに限った話ではない。
 http://blog.eyes-works.com/archives/000486.php

 要はアニメーションの現場でのお金の流れのことらしいのです。

 2ちゃんねらー的に言うとこんな理解らしいです。

⊂⌒⊃。Д。)⊃カジ速≡≡≡⊂⌒つ゚Д゚)つFull Auto | 【瀬戸】アニメ製作会社AICがWinnyを使用しアニメの予算表等を流出【バンブーブレード】
 http://www.kajisoku.com/archives/eid1771.html


スポンサー
 ↓
5000万円 
 ├───→1000万 広告代理店(電通)←ノーリスクハイリターン丸投げぼったくり
 ↓ 
4000万円
 ├───→2000万 放送局(キー局)←酷い中抜き
 ↓ 
2000万円
 ├───→1200万 放送局(地方局)←これも丸投げでボッタ
 ↓ 
800万円
 ├───→数百万 元請けプロダクション ※実際の制作費は1000~1300万
 ↓ 
下請け
 ├───→数百万 下請けプロダクション
 ├───→1.6万~ 声優(30分アニメ1話) ※新人は8000円
 └───→3万~  アニメーター(月収)  ※原画なら動画より上

 まずスポンサーから元請にいたる5000万→800万という数字をみて「ぼったくりだ」とかいうことになっているらしいのですが、そもそもお金の性質が全く違うわけです。

 スポンサーは広告を打ちたいだけで、
  [●才くらい]の[男性/女性]が[毎週見ている番組]になら広告料を払うよ
 という意識しかないのです。
 これが基本ね。

 広告のビークルになるコンテンツは別にアニメじゃなくてもよくて、芸能人が適当に商店街歩いてじゃんけんかなんかして自腹で食事をご馳走しあうようなどうでもいい番組であったとしても、視聴率さえ取れていれば喜んでお金を払うってことです。
 その時点ではコンテンツの文化的意義とか番組制作者の生活なんていうものは排除されるにきまっています。
(その功罪については話してません。あくまでも基本ということ)

 で、企業のマーケティング費用としての広告料を最大限に活用する、という目的で初めて番組および広告枠を購入するということになるわけです。

 その際の手数料で15%内外というのはアニメに限った話ではなく良くある数値です。
 広告枠と言うものは売り切れ御免というか、人気が出たとしても増枠なし&売れなかったら媒体社サイドが丸かぶりする危険性もありーの、という水物商売ですから基本的に逆オークション形式だったりしまして… というのは本筋と関係ないのでカンタンに触れるにとどめておきます。
 テレビ局から泣きつかれて売れそうにない枠を大量に抱えさせられた局担当の新人からしおしおとした声で内線がかかってくる… というのは代理店でよくあるほほえましい光景です。そういう枠になんらかの得意先メリットを企画して売り込む、とかいう仕事もあるわけでして、そこから新しいメソッドの番組が生まれるというのもよくある話。
 閑話休題。
 ま、そんなことも含めまして、そういう水物のフィー率は高くなりそうだと言うことくらいは理解しておいたほうがいいと思います。築地の中卸は15%のフィーじゃやってられないのです。マグロなら冷凍保存できるけど電波も雑誌も新聞もバナー広告も、あいた枠を冷凍保存して次に使いまわせないってこってす。
 特にアニメーションの枠というのは大体二年以上前からあーでもないこーでもないと仕事が始まっているわけですし、勧進元みたいな仕事もしてるのでノーリスクハイリターンというわけじゃないってのもありますし。
(あー長くなった。例外については後でまとめて)

 さて次は放送局の段落。
 この4000万→800万という数字は番組の内容とは関係なく、全国津々浦々まで電波を届かせるための費用も含んでいるわけなんですが、どうしてみんなそういうところに気づかないかなぁ…。
 全国ネットで放送するということは、7000万世帯とかいう莫大な数のテレビに電波を届かせるわけで、そのインフラの維持費用とかを考えると別に高くはないはずなのです。
 深夜だろうがゴールデン枠だろうが、全国に電波を放送する金額はあんまり変わりないってこってす。(厳密には違うけども)

 さて残るはセンセーショナルな800万と言う数字です。
 これは番組制作会社内部の問題でもあるわけで… さて、どう説明すっかな。

(気力が無いから尻切れ)

 その後のやりとりで核心とかも書いてあったんですが公開していいものでもなさそうなので適当にこんなところで。(学生さんとのやり取りも別途)

なかのひと.jp

あわせて読みたい


投稿者 KQZ : 02:20 | コメント (204) | トラックバック

2007年10月16日

忙しすぎメモ

 なんだか妙に忙しいがとりあえず生存確認メモ。
 あとで整理して消すかも。


  • 7日の日曜日にはタケダワイナリーの感謝祭に行ってきた。あとで長文をアップする予定。
  • 14日の日曜日。横浜中華街の大珍楼で新満漢全席のコースを食らう。写真たくさん。
  • ちょっと調べてみたrメタバース関連サービスがこんなにあってびっくり。
    TechCrunch Japanese アーカイブ » バーチャル・ハングアウトは花盛り―選択肢は豊富
    http://jp.techcrunch.com/archives/virtual-world-hangouts-so-many-to-choose-from/
  • セカンドライフは一時期の報道バブルからバッシングに代わって今は忘れられてはいるものの、中にいる人は結構しっとり盛り上がってたりする。1SIMの同時接続も80人超えてたりするし、プログラムの最適化とかされているっぽい。
  • メディアが気付いていない間にmixiもモバゲーもすごいことになっていたし、スタービーチなんてサービスも目立つ前にとんでもないことになっていた。(そしてメディアが追いついたころには衰弱へ)
  • 実はダイヤルQ2サービスはついこの間までめちゃくちゃ利益を上げていた。(回線の卸とかして七社会は健在だったし、ザッパラスなんかになってたりするし)
  • つまりメディアに取り上げられてなくても回ってるところは回ってるのでそういう方面は気にしないこと。
  • メタバースの動きを定義するには尚早すぎるが、パソコン通信からHTMLによるWebへの変化のメタファーを使うのが早いのではないかと。
  • CUI→GUIの変化を思い出せばいいだけのこと。今度はGUI→3DUIか。
  • じきにネット上のコンテンツはHTMLベースからXMLベースに記述方式が変わる。(ほんとか?)
  • そうなったら Webで見る/セカンドライフ(もしくは他の3Dメタバース環境)で見る というのは単なる嗜好の違いになるのではないか。(ほんとか?)


    TAITAI の発言:
     しかし,何があれば面白いのかなぁ・・・
    KQZ の発言:
     出会い系とかがすぐに思い浮かぶわけですがはてさて
    TAITAI の発言:
     Youtubeに対してニコニコ動画が出した答えみたいなもんというか
    KQZ の発言:
     同期性が必須ってのはこまりもんですな
    KQZ の発言:
     あ、かぶった
    TAITAI の発言:
     ちょっとしたことのような気はするんですけどね

  • ニコニコ動画に関して言えば、日本固有の「バラエティ番組のテロップ」ってのがあったからああいった進化を遂げはず。そりゃアメリカ人には思いつかない罠。
  • 自分で何かを操作する、というめんどくささを超えるなにかを提供するには?
  • 時に、「未来日記」って番組覚えてる?
  • 自分で何かを決めて行動する、というのがかなりめんどくさいのであれば未来日記よろしく、誰かが書いたくさい筋書き、くさい動きを「だってこう書いてあるんだもーん」(へらへら)と、やらされてる感を醸し出しつつ体験させることによって、もしかしたらちゃんとした「感動経験(言葉が陳腐だなー)」を与えられるのでは、とか思うわけでして。
  • これのタイムラインを同期させて群像劇にしたのが「あいのり」ですな。(実はスタッフが流れてるんですがそこら辺は素人さんにはわからない裏事情w)
  • あ。これってもしかしたら「ひぐらしのなく頃」なのかも。
  • プレイヤーは選択肢すら与えられない=未来日記を読まされてる と考えるとぴったり

    TAITAI の発言:  昔,ハーフライフってゲームで  スタート直後は,プレイヤーは地下ケーブルワゴンに乗って,基地全体を移動しながらプロローグが始まるってのがあったんですけど  あれって,プレイヤーは視点の移動しかできないんだけど,自分で歩く以上に臨場感があったって記憶を思い出しましたが(;´д`)  多分,見る事に集中できたせいで周りの細かいオブジェクトに感心できたんだろうな

※しかし今気づいたけど読点が「,」なのね。やっぱり。w

 さて、明日9時半からプレゼンだから寝るかなっと。

投稿者 KQZ : 03:07 | コメント (157) | トラックバック

2007年09月11日

むーん

 某所の某氏から「エントリーをわけろ」「もしくは毎日書け」と言われました。
 細かいネタなんだからどーでもいいじゃんかさ……

投稿者 KQZ : 23:51 | コメント (243) | トラックバック

2007年08月06日

書き忘れてたことなど

ここんとこたまっているエントリー。

  • 宇和島二日目は岩牡蠣と緋扇貝とアイゴ飯、セルフうどんに道後温泉ひとっ風呂
  • 某編集長(黒)が激白する「仕事で必要なことは全てネットゲームで習った」とかいう話
  • 露地かわぐちで開催されたシャンパンの会と汐留フェリー経由西麻布草ふえ
  • 銀座さわ田貸し切りは大がっかり大会でODINにて反省会
  • 六本木点検隊:フラメンコ教室「麗の店」のスペイン風カレー
  • 赤坂点検隊:BECKER'S DELIGHT
  • バカだなぁSecond Lifeはアプリじゃなくてブラウザなんだってば、とかいう話
  • なんだか広告が気になるとか

微妙に仕事内容にかぶりそうな話は公開しないかもですが、時間見つけてアップしていきますか。

投稿者 KQZ : 11:24 | コメント (1) | トラックバック

2007年07月23日

VISTAについて困ってること

ここ一時間ほどで困っていることについて書いてみるです。

ちぃーっとも速くない
前のPCがPentium4の2.8GとかだったのでCore2Duo6600ならさぞ速かろうと思っていたらば、メールやファインダー操作程度だとかえって遅く感じてしまうのだ。CGレンダリングなんかをやるのなら別だろうが、回線から先はPCのスピードなんかとは別の話なわけで、体感速度はUIのヘタレなところやフォント表示系のひっかかりなんかに引きずられてしまうということですね。MacOSが懐かしい。XPに乗せ換えるか?


ファイル共有ができない
なぜだかXPで共有ファイルフォルダが見られない。Macintoshだと見ることだけは出来るのだが。仕事にならんわ。
→ファイアウォールだとかもう一回再起動だとかいろいろめんどいので外付けHDDでコピーしちょります。


Media Centerがひどい
使い勝手わるいなぁ……こりゃ広まらんわ。機能の先読みとかくらいはしてるのかなぁ。


Lhacaが動かない
LhacaをVistaで使うとrarファイルの解凍でヘマをするようです。 解凍は出来るもののフォルダの中身が空っぽに。
WinRarを使うときちんと解凍できたのでとりあえず解決。


CDが焼けない
iTunesでCDを焼こうとしたら「サポートされているディスク作成機能が見つかりません」とか言われた。なんとも呆れて笑ってしまった。

…てなことを書こうと思っていたら、さっきSleipnirが飛んで消えちまったのだ。
へんだ。


投稿者 KQZ : 23:40 | コメント (161) | トラックバック

2007年07月18日

N904iへの要望など

 N904iに変更して約一週間。
 ようやくi.chのお試し期間も終わりそうな今日この頃いかがお過ごしでしょうか。
 そんなことはどーでもいいとして。
 流石に901iSから二世代を経たHiSpeed FOMAですので使い勝手はなかなかよろしいですし、外装はイタリアンデザインとのことでそれなりに頑張っていると思うのではありますが、FeanorさんがN904iに対して要望を書いていたので便乗してみることにしてみます。

最近忙しい
 http://formenos.jp/archives/2007/07/post_40.html

 以下Feanorさんとこから抜粋。


  • 画面メモもデスクトップに貼れるようにして欲しい
  • T9英字モードでも予測変換を
  • なんだか知らないけど気がつくとミュージックプレーヤーが起動してたりするのを何とかして欲しい
  • 画面メモの順番の並べ替えできないの地味に不便

 これらに加えるとしますと……

  • プロダクトデザインは頑張っているが詰めが甘い
    例えばWebやメールを見ている際にPageUp、PageDownを多用するのですが、位置が左側面の上から45%くらいの所にちょこりんとあるのです。漢字で言うと『泪』のサンズイの真ん中当たり。(漢字で言わんでよろしい)
    これが非常に使いにくい。
    左手で操作する場合には必然的に親指で押す事を想定しているのでしょうが、液晶部分が重いのでバランスを崩してしまいそうで手に力がこもってしまうのだ。
    右手で操作する時は中指を使うのでしょうがこれが中指にとってはは小さくて固いので押しづらいことこの上ない。
    もう2cmくらい上にすれば左親指or右人さし指で押せたのに… とこれが惜しいポイント。
    (07.07.18追記)でもやっぱり[ch]キーや[menu]キーに割り振った方が操作しやすいかなぁ。
    直感的かつ操作しやすい、というのにこだわるのならば左側面のキーをシーソースイッチ形(二つのキーではなく、一つのキーにするってこと)にしてくれればわかりやすくかつそうさしやすかったののかも。両方同時押しなんて想定してないでしょ?>Nの中の人


  • フラッシュの位置がおかしい?
    もとより横持ちでの撮影は考えられていないでしょうが(その実ビデオを見る時には横置き前提なんだけどもさ)、フラッシュバルブの位置がレンズの下にあるので指に引っ掛かりがちです。
    指がフラッシュにかからないように持つと今度は機体のバランスがよろしくありません。
    要はフリップの上側=液晶部分が重いということでしょうか。
    イタリアデザインということですが、日本人の手の大きさや握力とすり合わせしているのかなあ。(これは関係ないか)

  • (07.07.18追記)フラッシュの位置がおかしい? その2
    裏側がフラットなデザインはいいんだけども、指先で感触が確かめられないので引っかかってしまうわけですよきっと。どうせLEDライトでいいんだからいっそレンズを取り囲むようなリングライトにしてしまえばいいのに。そうすれば「N905で撮影すると、瞳キラキラ写真が撮れます!」と売りになるかもしれないし。うまく配置すれば☆とか作れるかもしれない。よくわかんないけど。


  • 用意されているUIがどれもダサイ
    「きせかえツール」なるもので一括で数種類のバリエーションへと変更できるようですが、そんな事よりもひとつでいいからカッコいいものを作っていただきたいワケです。
    それ以前に「メニュー+二ケタの数字」で直接色々弄れるようなのですが、それにも一貫性が感じられなかったり(もしかしてNを使い続けている人にとっては一貫性があるのかもしれませんが)、というところもちょいと気にかかります。
    ちなみに「辞典」がLife Kitに入っているというのも今さっき知ったところ。

 あと瑣末なところで言うと「文字がでかい」とか色々ありますが、shi3zさんもこちらで書いている通り

N904に限った話ではないですが、メニューの項目が非常に多く、複雑すぎるよにう感じました。
メニューを開くと13個の大項目が出てきて、そのなかがさらに10〜20の小項目に別れています。
そもそも大項目が13個もある時点で学習すること、されることを拒否しています。
N904では顔認識によるロックという非常に面白い機能があるのですが、それに気づいて試すのはかなり深い階層までいかなければなりません。
ふつうのひとは、これだけ機能があったら使うのは諦めてしまうでしょう。

 情報(この場合「機能」)がどこにあるのか全く良く分かりません。
 こういった仕事をしているんなら少なくとも十進分類法の基礎とかリチャード・ワーマンくらいは読んでるはずなんでしょうがねぇ。(え、これってオレが建築学科出身だから? 普通高校生くらいで読むでしょ?)

 またなんか思い出したら追記しようっと。

投稿者 KQZ : 00:52 | コメント (211) | トラックバック

2007年06月18日

気になる場合はライダーかジェンヌか二世、というお話

 長年いた業界柄というかなんというか、テレビを見ていて自分の知らないタレントさんが出てくるとちょっと気になるのです。

 それが若手新人の初々しいオーラをまとっているのであればさほど気にはならないのですが、ある程度の押し出しの利いた、あるいは場慣れした、あるいはある種自信過剰的なオーラが見え隠れしている場合には 「ってかこの人ダレ?」 な疑問がふと沸いてしまうのですね。

 大体これまでの経験からみると、若手男性タレントの場合には 「なんとかライダー出身じゃねーの?」 あたりでビンゴというオチが着くのですが、女性タレントだとマイナースポーツ出身かグラビアから着衣し始めたいわばセイゴからフッコになったくらいの出世魚段階かというところで腑に落ちるわけです。あとは宝塚出身とかもありますな。

 それ以外で言うと二世タレントも妙な雰囲気を醸し出していたりしますが、これは恐らく撮影現場の雰囲気がそのまま反映されてしまっているものと思われます。「代理店とか監督とかスポンサーとかが妙に気ぃ使っちゃってるんだろうなぁ」 みたいな。
 以前、栗原心平やケンタロウを見て感じた違和感についてはこっちのエントリーでも触れていますが、近頃CMにも出ている「こうちゃん」とかいう料理研究家もきっと二世かそこらだと思っていたらなんか違ったみたい。
 違和感オーラで大成功した事例というと 「ダァブなら~」 という超名作CMが挙げられますがその話は別の機会に。詳しく見てると音とかの切り替えもうまいんだけどもね。


 もとい。
 で、何が言いたいのかと申しますと、この土日にかけて大量にCMが流れていた「金麦」という発泡酒のCMの女性タレントが誰だかわからないのであります。

 金のうまさに、麦のコク 金麦 サントリー
  http://www.suntory.co.jp/beer/kinmugi/index.html

 まだCMギャラリーが出てないんだなこれが。
 しかしこの微妙な年齢、この未知さ加減、この妙な自信たっぷり感からすると、おそらく宝ジェンヌ出身なのではないかと想像されるわけですが、果たして。


投稿者 KQZ : 12:51 | コメント (4) | トラックバック

2007年05月30日

【下書き】セカンドライフってなんだっけ? その1

先週の金曜日のこと。

  「うーん、うっすいなぁ」
  「誰向けに話てんだろか?」
  「もう少しオンラインゲームの現状について調べて発言したほうがいいのでは…」
  「むーん」

 ビールを飲みながらそんな事ばかり話していたような気がする。

 ここは新宿ロフトプラスワン。
 「セカンドライフってそもそもナンなのよ集会」というイベントがあるというので渡世の義理というかなんというか見学に行って来たというわけです。


セカンドライフってそもそもナンなのよ?
 http://www.ascii.co.jp/pb/secondlife/loft/


 会場でchemise氏と会ってビールを飲みながらぼんやり見ていたのですが、どうにもこうにも。この集会の立ち位置自体がわからん。
 ユーザー同士の交流会なのか、未経験者に向けてのアジテートなのか、リンデンに対しての提案なのか、
 業者からユーザーに向けて、あるいは業者から企業に向けての広告マーケティングなのか、
 企業から業者に向けて、あるいは企業からユーザーに……  いやはやさっぱり。
 そして冒頭の会話になっていた、と。

 という事で無視するにしくはないと思っていたのではありますが↓こういうのとかが発表されるにつけなんらか反応せざるを得なくなってしまったので、考えをまとめがてらおいおい書いていきますかね。
#新宿三丁目の海森で沖縄料理をつつきながら話したことなのでこっちもぐでぐでかもしれませんがぁ。まぁあのイベントよりはいいだろうて。


  2012年までの三次元仮想世界の進展を予測した「ITロードマップ」を発表
   http://www.nri.co.jp/news/2007/070525.html

  2008年末には『セカンドライフ』の加入者総数は最大で2億4600万人、取引額は1兆2500億円に
  ・みずほコーポレート銀行産業調査部発表:Garbagenews.com

   http://www.gamenews.ne.jp/archives/2007/05/20082480012500.html
   http://www.mizuhocbk.co.jp/fin_info/industry/sangyou/pdf/mif_57.pdf


以下、一応参考資料。


 あ、そうそう。
 セカンドライフを取り巻くすべてについて一言居士を気取ろうとかいう意図はさらさらないです。
 ↓この記事とかは方向性が明確ですごく面白かったし。

 F's Garage:セカンドライフのポテンシャルについて。
  http://www.milkstand.net/fsgarage/archives/001028.html

投稿者 KQZ : 12:59 | コメント (164) | トラックバック

2007年03月15日

スーパー・ブレスト・マシーン

 今日は夕方から海鮮丼太郎さんと某ファンド関係の方がいらしてとある企画の売り込みというか相談を受ける。
 良くわからない与件ながらも15分くらい経ったところでブレスト脳が励起。
 結局一時間以上だらだらと喋り続けて予定の時間を軽くオーバー。
 大昔「ビジネスモデル特許」というものがはやった頃に当時働いていた広告会社からの社命で捻り出させられたアイデア(出願直前までいったが流行が終わってたので保留のまま7年)が今頃になって使えるかも、とかとか。
 たまには全然関係のない頭の使い方しなきゃなのだな。
 こうなると一昨日shi3zさんのところに行った時にはブレスト脳が起きる前に雑駁な話に入ってしまったのが残念な限り。
 しばらくクリエーティブではない案件に振り回されていたからギアの入れ方が遅かったようなのだ。でもなんかコツを把握しなおしたみたい。

 本郷のshi3zさんのところで見た案件はかなり衝撃というか可能性を感じたものだったのですが、未体験のものを言葉として現出させるのは少々時間がかかるようで、なんというか坂井直樹さんの話をするなど、モゴモゴと周辺の考素ともいうべきアイテムを口走るに止まってしまったのでした。

 詳細についてはまだ書けないけど、別件の作業でも坂井さんのエモーショナルマーケティングについては参考になりまくりなので、↓もう一度おさらいの意味も含めて読み直すことにする。


 …などと思っていたら翌日(つまり昨日)、どうやらshi3zさんたら入院してしまわれたそうだ。

越後のCMS問屋の四畳半社長: また入院してしまいました
 http://shi3z.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_c46d.html

 いつもの通り「チミチミshi3zさんネタ」として、

四谷の焼酎の名店・合点承知の助で飲んでいる途中に『パパ』と呼ばせている若い娘さん(恐らく未成年?!)からの電話が入ると、「あーKQZくん。チミといつまでも話してるほどボクは暇じゃないんでね。ぴちぴちの若いコのところに行くよ。ふぉっふぉっふぉ」とタクシーを拾ってどこかに向かわれてしまった。
 というのを用意していたのですが、そんな軽口も叩けない状態らしいのです。
うむー。


 というところで、「アイデアがなかなか浮かばない」って人にアドバイス。
  『思い付くまで呼吸をしない』
 これだけ。
 本気でやったらカラダの方が死にたくないもんだからなんか出してくれます。
 もっとも、素材がないとたわ言しかでないのは火を見るより明らかですが。
 というか、そこまで追い込んでネタが出てこないようだったら死んじゃえ。(←くらい普段から本気でいろということ)


 ちなみに、思い立ってmixiで検索してみたら坂井直樹さんがいらしたので早速マイミクになってもらいました。
 実に酒井さんとコンタクトをとる事自体が5年ぶりとかなのですな。
 ちなみにちなみに、今度小山薫堂さんとトークイベントをやるらしいのですが、運営会社の社長は偶然にも小学校の同級生だったし、小山さんとは文春の田中さんからみで紹介してもらっていたりオガちゃん社長からみだったりとなにかと縁があるし(なんときんときは「カノッサの屈辱」の時に小山さんにネタ元として中東史のノートを貸していたというダブルな縁もありーの)なので収録を聞きに行くかも。
 (明日はさすがに無理か…?)

 また、偶然が偶然を呼んでその同級生社長さんとも別件で来週再会することになったし。
 この春は不思議な春になりそうなのでした。



>

投稿者 KQZ : 21:51 | コメント (338) | トラックバック

2007年03月09日

東京、新橋、16時

それなりに流行っているラーメン屋がある。
店主と思しき50絡みの親父さんと若い衆二人。
ランチタイムからは程遠いこの時間でも客は途絶えることは無い。
カウンターに座りしな「ラーメン」とつぶやく。
間髪をいれずにお冷がでてくる。
そのやさぐれ飯に特有な沈黙の間隙は嫌いではない。
が。
沈黙に満ちたはずの数瞬をぶち壊す奇矯に甲高い声が店の奥から飛んできた。

「ラーメンだってヨ」「オ客サン、ラーメンだって」

緑色のダウンジャケットを着込み銅色の髪の毛をした女は
半ば禿げ上がった頭頂を持つがっちりとした体躯の親父さんにしきりに声をかけている。

…もしかしたらアレか?

危険を感じなかったわけではないが、残り二人の店員の雰囲気がそうではないと告げていた。
急激な動きがあればすぐに立ち上がれるようつま先に体重をかけ浅く椅子に腰をかけ
左目の端で緑の奇獣を補足しつつ、ぼんやりと白濁するスープの寸胴をながめていた。
カウンター上のトッピングの壷に隠れて見えないが、緑の奇獣はなにやら書き付けているようだ。

数分。いや数十秒後。
入り口近くの席の若者が「ご馳走様」と丼をカウンター上に下げる。なかなか良くできた子だ。
「はい、600円です」
ごく普通のぶっきらぼうなラーメン屋での会話が今は愛おしい。

ほっとしているとそこに

「ハヤスギるヨー」

誰に声を掛けているのだろうか。
もしかしたらオレか?

「今のお客サン、食事ハヤスギるヨー。アッツイのに」

中国系と思しきイントネーションの甲高い声の塊がカウンターの上を通り過ぎていった。
方向はまさしくオレを向いていたがアテンションの像を結ぶことは無く、それは見事にオレの座っている空間を通り過ぎていった。

思わず奥の銅色の髪の毛の女を見る。見なきゃ良かったけど。
乱杭の歯をにっとはみださせ(笑っているようには見えなかったのだ)茫漠と空ろな目線の先には確かにオレがいたが、恐らくは彼女自身の中にも像を結んではいなかったのだろう。

対象にたいする理解があってでなければ、何を投げかけても対象には届かないのだ。
それは距離とは関係なく、大きさや強さや頻度とも関係がない。好意とすら関係がない。
文化の違いだからだ。
ジムシーがラナにねずみの開きをあげても喜ばれないのと似ているような似ていないような。

緑色のダウンジャケットを着て銅色の髪の毛をした女の青いマニキュアをした痩せた手は、意外なほどに白く透き通っていて色っぽさすら感じられた。
手にはキャラクターもののシャープペンシル。
手元には日本語練習帳が開いてあった。

親父さんのばつの悪そうな目線がこちら方向に落ちてきたのを感じた。
ははぁん。
バイトのお姉ちゃんに手ぇ出したってとこか。

直後、店の若い衆から「ラーメン出来上がりました」と声が掛かる。

それがきっかけで(変なたとえだが)魔法の呪文のようにこわばった空気がとけて椅子に腰を落ち着かせた。
ラーメンはうまかった。普通に。

そそくさと食べ終わって「ご馳走様」と席を立つオレには「ハヤイね」とは声がかけられなかった。
おつりの500円玉を受け取って自転車で席に戻る。
手のひらの500円玉が妙に軽く感じて仕方が無かった。

070309_160521.jpg

そして今。

どうやら、偽500円玉をつかまされたらしい……
自販機を通りませんがな。(´・ω・`)


ここまでの長文は↑この2行の前フリでございました。
ほげほげ。

投稿者 KQZ : 16:04 | コメント (161) | トラックバック

2007年02月28日

ニコニコ動画とか映像メディアのタギングとかそこらへんの話

メルルーの秘宝とニコニコ動画と四畳半社長: ニコニコ動画とYoutubeとWeb2.0時代の終焉
 http://shi3z.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/youtubeweb20_0171.html

Mind Clip ニコニコ動画がYouTubeに嫌われた本当の理由。
 http://mindclip.blog55.fc2.com/blog-entry-121.html

ニコニコ動画に関しては「仕方あんめーよ」と思いつつちょっと早かったかなというのがまず一つ目の感想。
しかし実のところ「すんげー技術!」と思ってはいなかったのでした。

それは、前にもこのblogの中に書いたことがあるのですが(後で探しまーす)

数年前から2ちゃんねるのいわゆる「実況スレ」を見ながらテレビを見るととても面白い
という視聴形態が(一部でではありますが)一般化されていたという部分があったからです。

また(shi3zさんには話したかと思いますが)ニコニコ動画の惜しい点として

絶妙なコメント群のバランスがとても面白かったのに、後から入ってきてぬるいコメントを加筆して台無しになることが多いのでwikiの更新履歴っぽくなんとか出来たら面白いよね
などという個人的感想も抱いていたことも付け加えて置きます。

で、こっからが本題。

で、前述した「実況系スレッド+放送番組」という組み合わせについてもうちょっとだけ考えれば

番組をビデオに撮っておいてタイムスタンプにあわせてスレッドのコメントを流していく
という点に行き着くのは必然です。

映像コンテンツの高度利用に関して一番のネックとなるのは(諸説あるでしょうが)映像情報のタグ付けです。
ある面だけ取り出すとすれば、その小メンドクサイ部分を、集合知というか烏合の衆の下賎な興味でもって一斉同時一気呵成にタグ付けしているのが実は実況系スレッドなのではないかという捉えかたもできると思っていたのです。(shi3zさん的に言うと「単なるはけ口としての集合愚」
で、放送事業者はそのコメント群を(もちろん鵜呑みにはできませんのでフィルタリングが必要ですが)タイムコードと組み合わせることによって、安価に映像ソースのタギングができるのではないか、という三國無双BB。
ま、そうそううまくはいかないでしょうがにぃ。


投稿者 KQZ : 13:42 | コメント (142) | トラックバック

「眠っている間に決断」と「アイデアのつくり方」

スキルとしての「眠っている間に決断」
- 発想七日! [ITmedia オルタナティブ・ブログ]

http://blogs.itmedia.co.jp/koji/2007/02/post_0820.html

教訓は何か?意識的な思考を、情報収集のツールとして使うことだ。決断に必要な情報をすべて集めたら、分析しようとしてはいけない。仕事から離れ、意識下の思考がまとめてくれるのを1、2日待とう。その後で得られた直感が、何であれ、まずベストな選択肢と言えるだろう。
The moral? Use your conscious mind to acquire all the information you need for making a decision—but don’t try to analyze the information. Instead, go on holiday while your unconscious mind digests it for a day or two. Whatever your intuition then tells you is almost certainly going to be the best choice.

元ネタはこちららしい。
 The HBR List: Breakthrough Ideas for 2007

でもこれって「アイデアのつくり方」に書いてあったことと同じだよね?
広告代理店に入社してコピーライターにさせられてすぐの頃に会社から貰って30分で読みきったけど未だに役に立ってるし授業にお呼ばれした先の学生くんたちにも勧めまくっているという稀有な本なのであります。

amazon先生の解説によると、

First presented to students in 1939, published in 1965, and now reissued for a new generation of advertising professionals and others looking to jump-start their creative juices, this powerful guide details a five-step process for gathering information, stimulating imagination, and recombining old elements into dramatic new ideas.

と言うことなので、なにを今さら感が濃厚に漂うHarvard Business Reviewなのでした。

 関連エントリー: 本の選定などしてみたり: KQZ on authentic

 

投稿者 KQZ : 10:48 | コメント (191) | トラックバック

2007年02月14日

微笑ましい自作自演の例示

切込隊長BLOG(ブログ)
- 白田秀彰という人が「新省設立建白」なる文書を公開している件を含むネット上の言論風景に関する雑感

http://column.chbox.jp/home/kiri/archives/blog/main/2007/02/13_041347.html
まぁどうでもいいレベルであるし、個人的に誘われたことも無きにしも非ずなのですが、
白田何某の建白したPDFの縦書きフォントのカーニングのひどさではなく
内容についてあれやこれやあるふぁぶろがーであるところの切込隊長がなにやら書いているらしい、
というバックグラウンドで、
そもそも白田何某のロージナ茶会というのは切込隊長がなにやら関与していたはず
と検索してみたら検索するまでもなく前に別の某人脈から誘われていた勉強会のうえ、
ミクシー上で切込隊長みずからが
shirota.JPG
と書いている始末なのです。
これは古式床しい先輩へのトスなのであろうと推測致します。
でなければこんな突っ込みどころ満載の文章にアルファブロガーさまがリンクを貼る筈もなく。(毒)

投稿者 KQZ : 02:45 | トラックバック

2007年01月30日

狙いすぎ

釈由美子のエプソンのTVCFは狙いすぎだと思います。
「ぷるるるる」はさすがにないだろうに。


投稿者 KQZ : 00:51 | コメント (1) | トラックバック

2007年01月25日

平日のゴールデン帯

 久しぶりに早く仕事を終えてぼんやりとテレビを見てみる。
 平日のこんなに早い時間にテレビを見るなんて月に1度あるかないかである。
 なんの気もなく電源をつけてみると歌番組と思しきものが映っている。
 が…
 なんだこれ?
 ギョーセイばっかじゃん。

 売れるとは到底思えないような歌を歌うベテランと、そうとわかっていてしゃべくりで持たせようとしている全スタッフ。
 (そして! とりもなおさず驚くことに歌っている本人も大ヒットを目指そうという覇気が感じられないのだが、それはまた別のお話)
 でも美術にもちゃんと手を抜かず金を掛けているんだよねー。
 つくりはしっかりしている。

 さて、「行政」というのはいわば業界用語で、視聴者の為を思っているわけでもなく新しい文化を啓蒙しようという高邁な思想に駆られているというわけでもなく、直接には現場と関係の無いレイヤーで事務所対策であったりスポンサー対策であったりと、様々な思惑でなにがなにしてなんとやらという番組作りのこと。
 「このベテランさん押しとかないとなにかと大変だもんねー」とかとか。
 というか、この番組はいつもそうだわな。
 しかし数字取れてるんだっけ? こーゆーので。

(……)

 そっかー、技術なんだなぁ。

 平日のゴールデンというとタダでさえ視聴率がいいわけで当然広告は満額で売れるわけでして期待されて当然。
 で、数字を奪い合うにあたっては制作費もかかるわそれに伴って責任もかかるわで、どうしても確固たる数字が取れる方策(テロップの入れ方やCMへのつなぎ方、あるいはタレントの使い方……とかとか)を保険としてキープして置きたがるものなのだ。
 マージャンでなんだか知らんけど赤五筒とか役牌を手元に置きたがるのと一緒ね。
 そして似たり寄ったりの‐‐食いタン赤一枚とか馬鹿ホンとか、行ってトイトイがつく程度の面白くない‐‐番組になってしまいがち、ということさね。
 そんなことだと絶対に九蓮宝燈なんて手には出くわさないのだ。

    ※その点、TBSの『リンカーン』は国士無双狙いなのかもしれないなぁ、とうっすらと好感を持ってみているのです。え? 清老頭? 漢字って面白いなぁ。w

 そういえばそういえば。
 ひと月くらい前に平日の番組を見たときには師匠が久しぶりにテレビに出ていた。
 いんちきくさい占い師(本当は占いですらない)にいろいろと言われていたけど、明らかに実際とはかけ離れたご託宣を並べられていたわけで。
 ま、一般的には知られていない事に関する話だから、ブラウン管を通した体としてはあれでアリなんだろうけど、実態を知ってるものとしては苦笑いするしかなぁ。
 にも拘らずうまく濁してニコニコと話をあわせている師匠はやはりアタマがすこぶるよろしいわけでして。流石だなぁ。

 で思い出したけど、件の恫喝系占い師とか着物着たデブの霊感商法のおっさんとかは、どうにもプロとしてリサーチが足りないのが傍から見ていてどーなのよと思ってしまう。
 きっちりと調べた上でのサジェスチョンなら、相手にとってももしかしたらいい方向の助言になるかもしれないってのに。
 前にも書いたことがあるけど(Link→上手の手からコールドリーディングと意外にいい人ホリエモン)よく出来る営業マンのほうがよっぽど努力しているようにも見受けられるわけです。少なくとも「徹子の部屋」スタッフの方がよっぽど頑張ってリサーチしているだろう。
 まぁあそこまで行けばそれなりの紹介でしか受け付けないだろうから紹介者との関係性とか、相手の身なりとかから類推できるんだろうけども。
 やるなら真剣にやれとか思ってしまうわけでございますわ。

投稿者 KQZ : 21:55 | コメント (200) | トラックバック

2006年09月04日

人を紹介する、ということ

先日のこと。
醸し人九平次の久野九平次さんとリッツカールトンの日本支社長である高野さんとをお引き合わせしたのでした。
高野さんは「リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間」の著者としてのほうが有名かもしれませんが日本を代表するホテルマンであり、縁あって数年前からなにかと仲良くさせていただいている御人なのです。

お二人とも忙しい最中だったのですが予定を大幅に延長して約2時間の濃いミーティングと相成りました。
内容はいずれアップすることもあるかもしれないが無いかもしれない。
いや、単に双方とも知り合いだから紹介してみたら面白いだろう、というだけの話であったし。
いい出会いになればいいのだけれども。

そんなこんなで「人を紹介する」ということについて思い出したことを書いてみたりする。

さて、本題。

思うに、僕は人から「●●さんを紹介してよ」あるいは「こういう人(会社)ってどこか知らないかなぁ」と相談されることが多いのです。
もうこれは非常に多い。
ともすれば日常の仕事に支障が来るくらい多かったりもします。
しかし友人から頼まれては黙って見過ごすわけにも行かないということで寸暇を見つけては人をつなぐことに精一杯だったりもするわけでして。
あるいは「この人とこの人を引き合わせたらきっと面白くなるに違いない」という妙な確信めいた思いに駆られて、それぞれが全く接点の無かった人同士を無理やりに近い形で邂逅させてしまったりもするのです。偶然を装って食事会に呼んでみたりね。
今回のようにお忙しい二方であっても、僕になんらかの期待を持ってくれてか時間を作ってくれるのは僕にとっても嬉しい時間でもあるのです。
もちろんこんな場合は仕事なんてモードは二の次三の次。


遡ること数日。
信頼するSEのEさんと打ち合わせをしながらビールを飲んでいたときに「とある紹介案件」について「なんでKQZさんぶちきれちゃったんですか?」と酔いも手伝ってか詰問に近い問いかけを受けたのでした。
現在進行形だったりもするので掻い摘んでゆるゆるに書くと

  • 10年来の友人Uくんから相談が来た。某有名ブランドのそれなりの地位にあるUくんがとあるIT系の案件で悩んでいるという。
  • 取材をしてみて、Uくんの案件に最適なソリューションを持っていそうなN社を紹介する。
  • N社にはかねてより懇意であるEさんが在籍している。

まぁここまではなんということは無いよくある紹介の範疇。
作業は順調に進み、仕事として双方でプロジェクトが起動し始めた。
そしてお次はこんな感じ。

  • N社営業のk氏から相談が入る。
  • 「●●の案件でどうしてもウチでは都合つきません…」
  • 時間も無いことなので電話でみっちり取材をしてSさんのいるU社が最適であると確信。無理やりに近い形でSさんに仕事をお願いしてしまう。

これに関しても狙いは当たったようで非常にうまくいったようだった。
Uくんの会社、N社、Sさん、三社ともどもにうまく噛みあってくれたかのように見えて紹介したほうもそれなりに満足である、と。
ここまで来るとUくんの方からも「ちゃんとKQZもこれで仕事としてフィーでも貰ってね」という言葉もありつつも、予算からして難しいことも外野から見えていたこともあり特に気にはしていなかった、というところ。
それと前後してN社営業のk氏から「KQZさんにはSさんの所(U社)も紹介していただいてありがとうございます。ただ、お仕事としては予算がありませんのでお金は一切お支払いできません」というメールが舞い込んできたのでした。
まぁそんなこともあるだろうということで「おk。じゃぁ紹介したUくんにもSさん@U社にも迷惑だけはかけないでください」と、仕事がうまく回っているように見えていることもあり以降は気にせずにいようとしていたら……
翌日(完成物を発表するサイトである)●●社に対して●●日でネゴするルートが我々にはありません。KQZさんがご存知だと(UさんとSさん@U社から)伺っていますので紹介してください」というメールが来てぷちっと切れたわけです。
「おまえ、紹介という言葉をなめてるだろ」と。

ちょっと見では「金がもらえなかったから怒っているのだろう」と思われるかもしれませんが、そんなチンケなこたぁ毛頭考えちゃいません。
N社営業であるk氏がその時にやるべきことはただ一つ、
Uくんに対して「ごめんなさい。僕らではどうしようもないんです。でも予算も時間も無いんです。だからUさんからKQZさんにお願いしてください」と頼むことだったと思います。
そして、それならばすべて友人関係のうち、あるいは紹介した責任のうちで手弁当でも何でも仕切りきっ
たでしょう。

僕がUくん、Eさん、そしてSさん@U社に対しては友人関係であったり純粋に尊敬できるところがあったりしてのお付き合いがあるわけです。
双方がそういった友人関係であるような場合、紹介した責任というわけでもありませんがその先々まで目鼻がつくまではなんとか気にかけてフォローするのが当たり前だと思いますし、事実そうやって動いてきました。
かたや営業であるk氏はどうだろうか。
Uくん ⇔ k氏@N社 ⇔ Sさん@U社 の三社は仕事関係で結ばれているはずです。
k氏がやったことは、僕とUくん、Sさん@U社の信頼関係をいいように使って自分の仕事をごまかしているだけに過ぎません。
虎の威を借る狐といいましょうか、仕事だと思ってS氏を頼んでいた二社はいい面の皮でしょう。
仕事に対しても失礼ですし、信頼関係に関しても失礼でしょう。
世の中のたいていのことは、簡単な算数と幾何と感情移入能力とで理解できます。
Uくん ⇔ k氏@N社 ⇔ 僕 の関係はそのまま 僕 ⇔ k氏@N社 ⇔ Sさん@U社 という図式へと展開できます。
この時点でもっとも心配したのは「k氏@N社はSさん@U社にも『KQZさんと仲いいんでしょ? これくらいタダでやってよ』などとごり押ししてはいないだろうか」という点でした。

彼にこう説明してもよかったのかもしれませんが、僕には「自分で気づかない奴は人に言われても絶対に身にしみて理解はできない」という持論がありますので、しれっとDISることにしました。
UくんとSさん@U社には申し訳ないけれども。


…と、ここまでの経緯をEさんに話したところ大いに腑に落ちた様子でしたが、「魔黒さんもそうですけど、KQZさんって意外と体育会系ですね」と変なところで関心されてしまいました。
体育会系というか魔黒氏とは政治家の秘書バイトからのつながりなので、そういうきったはったの世界ではごくごく当たり前のビヘイビアだったりもするわけなんですが。

まぁ長々となにを書きたかったかというと、安易に「紹介してくれ」「●●につないでくれ」というお願いは日々幾度と無く言われるけども僕が「むぅーん」と悩んでいるように見えるのはこういうことを考えているからですよ、ということなのでした。
以前顔見知りの三流ライターに「切込隊長を紹介してくれ」と頼まれて連絡先を教えたら中途半端な企画書を投げただけでそのまんま大失礼ぶっこかれたこともあったしなぁ。まぁボクシングライターとか言ってるくせに「亀田興毅が絶対に勝つ」とか言い張っててあげく沈黙逆切れするような輩だから仕方ないか。
眠くなってきたのでオチもなくおしまい。

[追記および手直し]: 09.05.12:52
件のなめた営業くんの名前をすっかり忘れていたので(嫌な記憶はさらっと忘れてしまう癖があるのです)ハンドルネームの略称で書いていましたが、N社の社長のイニシャルと紛らわしいと質問メールが来たので(社長はいい人です。知能指数再検査クラブというかなんというか)、社名も含めて全てイニシャルへと変更してみました。大文字と小文字の差とかも。

投稿者 KQZ : 23:27 | コメント (1) | トラックバック

2006年05月07日

わなにかかってしまったようだ

なんだかshi3zさんのわなにかかってしまったようなのですが、いくつか間違いもあるようですので修正をば。

某世界最大の代理店で唯一副業を公認されていたといううわさの

この部分ですが、実際には3番目でした。
一番目が芥川賞作家、二番目が直木賞作家、三番目が放送作家というしょぼいオチが利いていたという次第。
社内的な呼称で言うと「アーティスト契約社員」という制度だったのですが(注:アーティストだなんて自称したことなどありませんです)、その後何人かは増えたと思います。詳細は良くわかりませんけど望月衛とかもそうだったかも。
薄い記憶を手繰り寄せると、確かこの制度ができる前に尼子騒兵衛さんやケンイシイくんなんかが本業と副業のコンフリクトを起こしてしまい退職せざるを得なかったという経緯があり立ち上げられた制度だったのではなかったかしらん。
あやふや。

そのほかの部分は瑣末なところですのでいいとしまして、「だからたいしたモノではない」とだけ理解していただければ。(誰に書いてるのかわかりませんが)

で、蛇足。

まあ外からみるときと中から見るときでは違うでしょうね

これは確かにそのとおりだと思います。
昔話で恐縮ですが、当時放送作家として仕事をしていたTBSの阿部ちゃん(今ではうたばんなどのPをやっている売れっ子)からこんなことを言われたことがあります。

「あのですね、KQZ先生。   (←こういう言い方をするのだ)
 作家料って直接お支払いできないものでしょうか。
 といいますのもね、どうも、なんていうか、
 広告代理店さんにお金を支払う、ってどうもやったことがなくて抵抗があるんですよ…」

媒体の人からすれば広告代理店などは「お金を持ってくるやつら」であり、制作の肝となるアイデアだし、つまりshi3zさん的には「0を1にする」=「科学力」の部分は全く求められていないということなんですよね。
「視聴率なんてD通さんがちょちょちょいって操作してるんでしょ?」とか冗談交じりに言われたこともありますが、広告業界的には厳重この上なく管理されているものですから、そこら辺にも認識の差があった記憶があります。

他方、「年間数百億円という広告料を使っている巨大企業」と実際にロケに行ったりフィルムを回したり編集したり… といった「いわゆる現場」という組み合わせを考えてみると、かたや支払いサイトが半年先の手形で受け取っており、かたや翌月末現金払いや仕掛金といった払い出し作業をしているわけで、この側面からしたら広告業界内での金融業を行っていると受け止めることだってできるわけです。
まさにいる業界や見る視点が違えばその様相は全く変わりますし、もとより黒子の稼業ですから世間一般からすればわからないということなのでしょう。その点でいうと僕は偶然にもギョーカイと色々な係わり合いをしてきているのでそれぞれの認識のズレがわかって逆に面白いんですけどもね。

ですから(ん? なんか変なつなぎだな)、月刊FACTAの編集長がそのblogで代理店内部での情報取り扱いに対して疑念を表明されているその根本的な素地として、雑誌編集制作の現場で育ってこられた方に特有な代理店に対する不信感があるのではないかなぁと思っていたりするのです。(TV局のプロデューサーが持っているものと同じく)
つまり「どうせこいつら右から左へ金を持ってくるだけなんだろ」という相手を下に置いた意識があるのだろうなぁ、と。
今回のインサイダー疑惑についてはよくわかりませんが(と言っておこう)、少なくとも僕がいた周辺ではそんなにわかりやすい不正はする意識すらなかったとだけは確信できるのでした。高々数百万・数千万のあぶく銭なんかで棒に振るには惜しいくらい面白い仕事をしていましたしね。もっとも三年も前の話なんでアレですが。


しかしなんですな、shi3zさんの怒涛のblog更新を見るだに「10を1にする力」ってのもあるような気もしたりしますね。教育力とか感化力とかいうものなのかもなぁ。

投稿者 KQZ : 23:40 | コメント (150) | トラックバック

2006年05月06日

0を1にする力というより10を10000にする力というか

なにかとお世話になっているshi3zさんのところから。

アキバ系!文京区本郷四畳半社長: 0を1にする力と1を10にする力
 http://shi3z.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/01110_606c.html

    ※書きかけのエントリーを一日以上置いて手を入れてUPするというのはなんか残り物のお惣菜を作り直すみたいでいやん

「0を1にする」「1を10にする」という定義づけはもうすでに聞き飽きたフレームのお話でしょうからあまり深く立ち入らないこととします。
「質量化」と「容量化」(1mlの水を生成する仕事と、それを6000倍以上の水蒸気にする仕事の差)とも言えますし、所謂「ソフト」と「ハード」の違いと言うことだってできるでしょう。
またshi3zさんのエントリーに底流している共通認識としては、 (ちゃんと仕事のできる)プログラマーにはどの段階であっても「0を1にする」に通ずるクリエイティビティが必要充分条件としてあるいは不可分のものとして存在している(はず) というところは指摘しておかねばならないでしょうか。
これ以上は長くなるので割愛っと。

で、気になったのはこの部分なのです。

全くなにもない状態から、何かを産み出す能力を、僕は便宜上「科学力」と呼んでいます。たとえなにかの組み合わせであったとしても、またそれが不安定なものであったとしても、あたらしい組み合わせ(や、見せ方)によって新しい結果を作り出すのはまさに実証科学的な手法そのものだからです。

科学力の高い人は、意外にも広告代理店に多く居ます。

工エエェ(゜Д゜)ェエエ工

思わず普段使わないAAをgoogle先生に聞いてみてしまいました
そ、そうなんですか?>shi3zさん

とまれ。
僕なりの解釈で言うと、広告代理店の作業には「0を1にする」「1を10にする」という以外に「10を10000にする事を年に10回くらい同時進行でする」という別種の力が必要になるのではないかなぁ、とうっすらと思ったりしています。
そしてその力というのはあながちバカにはできない力なのではないか、とも思うのです。
この力は「科学力」「技術力」というshi3zさん的なワーディングでいうと「工業力」とでもいうべきなのでしょうか。

そして確かに、代理店にまつわる一連の作業は非常に勉強になります。
なんといってもお金がかかるのです。価値を10000にまで持っていくのには。
人様の商品を大金をかけてマーケティングするわけですから失敗は許されません。
ですからおのずから使う外部スタッフは超一流になります。(ことが多いです)

    よく美術系の先生が「とにかく映画をたくさん見ろ、テレビなんか見ても役に立たないから」と生徒に言い含めることがあると思いますが、これは(ある時期までの)映画の方がテレビよりもずっとお金と手間をかけていたから、というのが根本的な理由です。ああ脱線。

さてさて続けるとしまして。
(shi3zさんの解釈を一義的に正しいものとして僕が非力な思考力で理由を補うとすれば、の話ですが)
あくまでも思考実験としてのお話ですが超一流のスタッフとものすごい濃度の(金額的にも、スピード的にも)作業を何度となく重ねていけば、ある程度の鍛錬にはなるでしょう。
スピードが速いということは成功するにせよ失敗するにせよフィードバックの機会も多くなりますからね。
そしてこれらの一連のターンの集積は「0を1にする」というプロセスにも応用できるのではないか、という仮説にも頷けはするのです。

でも、でもここまで考えてみてもやっぱり 工エエェ(゜Д゜)ェエエ工 なのですよね。
特に「広告代理店に多く居ます」の「多く」あたりが。
同じ広告代理店出身者といっても人のblogに勝手なコメントを書き連ねて挙句の果てには「すみませんここまでの経緯を全部削除してください」とか臆面もなくいう恥ずかしいオッサンがいたり、職歴ロンダリングの為にロクに仕事もせずに得意先企業の広告費を使って自分の作品作りをして挙句の果てに外資系検索屋に転職したりする輩もいるわけでして、けして頻出しているわけではないのではと。


閑話休題。

僕が広告代理店に入社してクリエイティブ局に配属されたときに研修で見せられたCMに
「答えは15秒後。ジャカジャン」
というものがありました。(なつかしー)
これはまさに「10を10000にする」という思考プロセスから生まれた科学力なのだと思います。わかりやすく。
簡単に説明すると、CMタイムはチャンネルを切り替える時間です。(今も昔も)
それをサンドイッチすることによりチャンネルザッピングを防ぐことができるわけです。
当然間にはさまれたCMの企業も嬉しいという。


さて話を戻すとして。
僕はこれまでに天才も変人もたくさん見知ってきていますので、shi3zさん自身が天才の癖にとりあえず何でもできてしまう変わり者だということは良くわかるのですが、「1を及第点である5くらいにしたり」「10を100にしたり」といったところは恐らくあまり得意ではないのだと思うのです。

ということで『ユビキタスエンターテインメント社のスタッフさんたちどうもありがとう』、というのがこのエントリー唯一の言いたいことなのでした。まる

投稿者 KQZ : 23:55 | コメント (3) | トラックバック

2006年03月03日

「二次元萌え」と「アクション&レスポンス」との関連はちょうど微分積分の間柄なのではないだろうか

夏目房之介の「で?」: 竹熊さんのブログに・・・・
 http://www.ringolab.com/note/natsume2/archives/004307.html

本来のリンク先の内容とは違うかもしれませんが「動き萌え」というワーディングが気になったのでした。
詳しくは↑を読まれたし。

それはそうと。
似たような話で、10日ほど前にmixi内で

「アクション&レスポンス」と「二次元萌え」との関連はちょうど微分積分の間柄なのでは

などと書いていたのですよ。
んで、思い出したので以下に転載、と。

2006年02月23日02:11

山崎晴可さんの日記(結婚したいのに彼氏ができない人)が面白かったにも関わらず業務多忙で乗り遅れたので他の方向へとセルフ考察メモ。

 そこで、結婚したい彼氏ができないまま、年齢的にリーチかかって、あせりまくってる女性に ひとつ言いたいことがある。 (どうでもいいですよ とあきらめてるのは 以下は読まんでいい)

「名前を呼ばないから捨てられる」
 つきあってるのに自然消滅しやすい人や、どういうわけか彼女にしてもらえない人、なぜか(浮気でなく)乗り換えられちゃう人は、圧倒的に「彼の名前を呼ぶ数が少ない」

ある [n次元] の事象に直面した際に、人はそれを [理解] するために意識的に/無意識に [n-m次元化] しているのではないかと思っている。
[微分化] と言ってもいいだろう。

参照:
 楽しいという感覚はうれしいという感情を微分したもののような気がしてきたその次に
 http://www.authenticbar.com/kqz/days/archives/001050.html


この後に

  • 女は外見ではない
  • 男は名前を呼ばれただけで(わたしからはなんて呼ばれたい? と聞かれただけで)ありとあらゆるフラグが立つ
  • 昔は「ラムちゃん」だったらいい、みたいな「外形的要素」で済んでいたんだが、 いまは「ツンデレ」「メイド」のように、アクション&レスポンスが 要求されてる
  • 外形的要素は 男性にとって「受動」なんだが、 レスポンスについては、能動とセットでないとありえない

といったクラクラするようなやりとりがあったわけで、ここで「アクション&レスポンス」と「二次元萌え」との関連はちょうど微分積分の間柄なのではという話にやっとつながるのでした。(あーなげーなぁ)


2006年02月23日02:11

で。
どんなに複雑に見える事象も、意識と時間のふるいにどんどんと晒されて、最後には快/不快にまで単純化されてしまう、と仮定してみる。
そしてそれは [理解の秘密] なのではないか、と。

2006年02月23日02:12
[n次元] の事象をありのままそのままに理解できるとしたら、サヴァン症候群でもない限り無茶な話だろう。
無限の様相を持つ時空間連続体を [個人のキャラクター] という限られた切片で切り取っている、その切り口のみが個々人に認知できる [事象] のすべてなのだから。

2006年02月23日02:13
つまりこういう言い方もできる。
既に [n次元の事象] と認知している段階で [個人のキャラクター] による微分はなされているのだ。

2006年02月23日02:14
そして名前とは空海の言う [秘鍵] である。
世界中のさまざまな部族伝承やゲド戦記、指輪物語に至るまで(変な言い方だな。メタメタ)
「名前」はすなわち [ふるい] = [d/dt] = [個人のキャラクター] の根幹に結びついているからだ。

どっちかというと [d/dt] ではなく [d/dC](C=Caracter of yourself) とかの方が近いんだろうけどもね。

2006年02月23日02:16
恋愛期において「彼氏の名前を呼ぶ」という行為は、そのたびに理解しようとしている主体(=彼氏)の根幹を揺さぶっている、ということだ。

2006年02月23日02:18

…と、ココまで走り書きしといて眠くなったので寝るか。

そして今となっては走り書きの後になにを書こうとしていたのかがよく思い出せないのである。
うむー。

この直後後にコメント欄で鶴見六百さんが、

2006年02月23日03:06

横入り。

[n次元]の微分、という感じで入力素子数(軸数)のメタファーで捉えるのと同時に、ニューラルネットなんかでいうレイヤーの段階として捉えた方が正解かなあと、ちと考えてしまいましたよ。

つまり微分というよりは、入力レイヤー(素の入力)→中間レイヤー(様々な入力に重み付けした結果)という感じで、レイヤーを一段下る、というイメージですね。

んでもって、名前入力は、あらゆる人間にとって大きな重み付けが為される「ツボ」なのかなあ、と。

とか、中目のノンダクーレさんが、

名前というのは呪いだと思ってますので。
「名無しさん」のつながりは薄いですよね。
というように、とことん俗なのが私のアプローチです。

などとすぐに返してくれるわけで、やはりmixiのように限定空間内のやりとりの方が反応が速くて濃いまるで高校男子のs(ry……

ま、あたしら文筆芸者は反応があるとなんぼでも書き散らしまっせ、ということですかな。

投稿者 KQZ : 20:18 | コメント (172) | トラックバック

2006年02月24日

売りから入る幸福デリバティブ

ま、大した内容ではない。

以前にも書いたSargassoというソーシャルトラストネットワークなるもので今日一番初めに飛び込んできたblogがコレ。

内田樹の研究室: 不快という貨幣
 http://blog.tatsuru.com/archives/001572.php

うん。
面白い。

概要はというと、

いわゆる「働かない」人々について

彼らはそうやって学校教育からドロップアウトした後、今度は「働かない」ことにある種の達成感や有能感を感じる青年になる。
だが、どのようなロジックによってそんなことが可能になるのか。
とした上で、
「家庭内での忍従」を「等価交換」したものを「価値」すなわち「不快という貨幣」と感じているのではないか
とおっしゃっている。
(たぶんね。詳しくは引用先のblog参照のこと)

でもそういう心の動きは過去から現在まで結構普遍のものではないかなぁ、とも思うのだ。

それは「現在自分が置かれている状況」と「本来の自分がいるべき(はずの)状況」との差をもって価値と感じるという、実情とは関係のないいわばテクニックの問題なのではないかと思う。
株式市場が下がっている状況下でも売りから入れば儲けられるというのと同様にね。

脳内お花畑の万能感を心の糧に生きている人もいる。
宗教的なランクが上がるからといって生活を切り詰めて良くわからない壷を買うような人もいる。
空ろな目で前世の冒険譚を嬉々として話す人もいる。
(もっとも、それらが実生活へと結びつく回路を構築できれば作家なんかになれるんだろうけどもね)

いや、いや、そういう特殊な話ばかりではなく、卑近な例で言えばちょっと前に書いたエントリーでもこんなことがあった。

  • (寒い中、六本木の交差点付近でのこと)
    「南米系の太ったおねーちゃんはこの寒い中素肌に黒の太リブ編みの小さめのカーディガンを着ただけでへそを出して歩いている」
    のを見て、

  • 人間は「本来自分がいるべき場所」というイメージにとらわれてしまうもの

  • 夏のオフィスで冷房設定が23度でもシャツ一枚で気分良く過ごせるのに、冬の暖房だと28度でもセーターが脱げないのは「本来は35度だから」「本来は零下2度だから」というイメージが関係している(はず)

  • 「幸せぽかぽか家族」とかいうテレビ番組で、海外に移住している日本人一家をよく登場させているけど、思いのほか小さな家にニコニコ住んでいる人たちも多い。これはもしかしたら「本来は」というイメージが「リゾート地でホテルに泊まれば●円なのに、俺は毎日住んでて●円なんだからお得だ」という感じ方が働いているからではないかなぁ

  • この南米のお姉ちゃんも、きっと昼にママンからかかってきた電話で「コッチはめちゃくちゃ暑いのよ。お隣のジョセフの牛が熱射病で死んじゃったくらい」「ホント? Tokyoは雪が降りそうよ」「いいわよねぇ。ママンも雪ってやつが見たいわよ」とかいう会話をしてしまったのだろう。『自分が本来いる場所は酷暑→しかし私のいるところは涼しい(ホントは寒い)→リゾートにいるってカンジ!』てなことなのか。ま、妄想だけどな。

つまり、
「どう考えても寒いだろコレ」って気候でも「なんかリゾート気分(はぁと)」と思っている幸せそうな南米娘の図式と、
「本当の自分」つまり「幸せであるべき自分」と、今現在の「忸怩たらざるを得ない自分」との差を価値として見出している青年という図式とに、
本質的な差はないのではないかなぁってことですね。

とまれ、信用取引の場合、売りから入るのはいいけどどこかで買い戻さないと利益は確定しないんだけどね。
その破綻が本人にも見えてしまっているのが悲劇の根本なんだろうけど。
※ゲーム内のバーチャルな通貨をリアルなお金に換金する輩もいるけど、それはそれでまた別の問題


思わぬ展開のエントリーになっちまいましたが、なにはともあれ、普通に生活していれば絶対に読むことの無さそうな学者さんのblogに引き合わせてくれたSargassoさんには感謝しておきましょうっと。>鈴木健さんと須子善彦さん、あと紹介してくれたshi3zさん

投稿者 KQZ : 11:14 | コメント (259) | トラックバック

2005年12月08日

VIPSTARについてもうちょっと

追記:2005.12.9 01:19

なんだかやたらと訪問数が多いようなのでちょっとだけ書いてみる。

先日経済産業省の境さんと盛り上がっていたのは、このVIPSTARのでき方自体が興味深かったからなんですね。

これまでのプロダクトというのは通常「発注」→「制作」という流れ、つまりニーズや意図がどこかにあってそれを制作サイドの人が受ける形で物が作られていくというのが普通だったはずでして、いわばサーバ‐クライアント型だったはずなのです。
ここまでは言わずもがなですな。
10年近く前に「一の会」を立ち上げたときに岡本呻也さんなんかに話したこととなんら変わりはありません。

さて、これが「イマドキ」になるとどうなるかというのは以下のエントリーにその雰囲気が出ていると思われます。

圏外からのひとこと(2005-11-24)
WEB2.0サイト = 発酵食品説

 http://amrita.s14.xrea.com/d/?date=20051124#p02

特定の環境にそのような情報を置けば、自然とモノが腐る。ネットというのは、そういう環境である。

(中略)

公開したデータは、盗まれ検算されそれを取りまく人の動きを推測する為に使われ、笑われ感心され無視されトホホと言われ人を感動させ時になぜか人を立腹させ、コピーされ改変され再配布され、全ての可能な使われ方で使われ消費される。大半の企業にとって、エコシステムに消費されることは「腐る」に等しいことだ。
とした上で、
WEB2.0的企業は、公開された議論を背景として公開されたソフトウエアで既知のアイディアを実装したシステムによって公開されたデータを使い価値を生む。彼らにとって、エコシステムに消費されることは、「腐る」ことではなく「発酵」することだ。納豆やチーズのような企業だけが、バイ菌だらけのこの世界で生き残っていけるのだ。
と結んでいます。

逆に考えてみれば、ネットというバイ菌だらけの世界で醗酵しうる、元となるソースはやはり大したものだと思うわけです。それだけパワーがある、という意味でも。
個人的かつVIPSTARに関して言えば、このmp3を聞くことで本家のPOP STARが聞きたくなって「歌バカ」まで買ってしまおうかという気にもなるわけです。
贖罪という意識でもなくポチっとな。

ついでに言えば、昨日の夜はSCE&SMEの先輩と飲んでいたのですが(言い方が難しいなぁ。東京スカパラの初代ギタリストとか言えばいいのかな?)、彼に手持ちのiPodでVIPSTARを見せたところ大うけで「事務所に電話して笑って済ませるようにお願いしてみるわ。言っとく言っとく」とかいう話になったわけなのでした。
これがどうなるかは判りませんが、制作サイドにいる人間は恐らく同じような受け止め方をするのでしょう。たぶん。

さてこのblogの読者なら僕が以前ラジオ番組や雑誌などで「投稿」企画の運営を長らくやっていたことを知ってるかもしれませんが(PSでゲームもやったなぁ)、そういった場での幸せなムーブメントは必ず自然発生的な話題の盛り上がり方からでてくることを身にしみて知っています。これにはSETI@HOME的というか、世界中のHackerたちがRFCをやりとりしてプログラムを作っていく感じというか、とにかくも今回のVIPSTARの成り立ちにも通じるものを感じてしまうわけです。シンパシーというか。

web2.0がどーのこーのという話になぞらえると、さくまあきらさんがジャンプ放送局をやっていた時期は1.0といえるんでしょう。参加形態がハガキからメール、つまり「(送信料が)50円からほとんど無料」「(到着するまで)三日から瞬間」へと変わったときに変化は始まったんでしょう。たぶん。
情報の対称性とかいうエントリーもどっかで書いたことがありましたがそれはそれとしまして、っと。
あ、ここらへんか。→Link

さ、仕事に戻るか。(たぶん)

以下追記
でちょっと追加。
VIPSTARの替え歌の質ということについても書き忘れてたのでした。
僕はもともと業界デビューが嘉門達夫さんの弟子筋で、見習い放送作家時代の数年間は毎日のように替え歌を考え、週に数千枚のハガキのネタを読み(誇張ではなく2週録りで当時1万数千枚の投稿が来ていた)、さらには作詞印税ももらってたりするのでそれなり以上に敏感なのでありますが、このVIPSTARの替え歌自体の質も結構高いと思うのですよ。変遷していく履歴のページもどこかにあったと思うけど、徐々にブラッシュアップされていくさまがわかって面白かったし。
個人的には最後のあたりの「I wanna be a VIP STAR」が冗長っぽいから無理やりな日本語歌詞を叩き込んだりするのが好みなんだけどもね。最後の二個手前あたりに早口で入れるとぐー。

投稿者 KQZ : 21:43 | コメント (209) | トラックバック

2005年11月17日

吾唯知ルを足ル

下書きメモ。
検索についてまとめてみる予定。
蹲の話なんかは関係なく、「知る」ということだけをただただ考えてみようかと。

  • 「知る」ということについて
    「吾唯足ルを知ル」ではない。知った後のことはとりあえず考えないという意味なのだ。技術としての「知る」ね。
  • 究極的にはマッチングサービス
  • Robot型検索の限界とは
  • 定義づけを自動化する?
  • query自体が 定義づけ=フラグづけ
  • フラグ付けは理解と同値
  • 無辺なる知識空間においてフラグ定義は分散化されることが前提となる。
    →空間的に? 時間的に?
  • その質的担保
  • 多変量解析? 複ベクトル空間?
  • 連携する系の概念
  • rss的な配信? 集約?
  • サステナビリティについて
  • ある一定の空間にある一定の法則or傾向を持つ定義集団が偏りなく十分にランダムに配置された場合…
    →池の中の鯨やら収益逓減法則やら
  • 空間的把握と平面的把握。ゆらぎと出会い。
  • シナプシス


なんかまとまりそうな予感もするけど寝る。
しかし明日は朝10時から20時まで一分の隙もなく予定が詰まっているというのはどういうことなのだろうか。理解に苦しむ。

投稿者 KQZ : 02:02 | コメント (216) | トラックバック

2005年07月16日

直感的インターフェイスデザインの「直感」って?

大学でデザイン教育を受けてきた立場から見ると、下手なデザイナーが直感という名のもとにあまり考えもせずにひりだしてきたデザインが許せなかったりします。
独りよがりの直感だからです。
そんなこんなで面白そうなことを書いているblogがあるなぁ、ということで反応してみるです。
しかし今の今は岡村靖幸の逮捕のほうが気がかりではあるのですがまぁそれはそれとしまして。

さて、shi3zさん

良いデザインというのは「直感的」であるものだと思います。

「直感的」とは、人間が経験してきた様々な経験の蓄積から、あるパターンを見た時に瞬時にその結果が予想でき、またそれが実際にそのように作動するということです。

とおっしゃり、中嶋さんのblogではもう少し詳しく、
人間は、物が重力によって下に落ちるとか、丸いものはころがるとか、
沸騰してる液体は触ると熱いとか、細い糸はもつれるとか、
薄いものは破れやすいとか、重心の高いものは倒れやすいとか、
冷たいものはぬるくなるとか、息をしないと苦しいとか、
つぶつぶは拾えるとか、炎は上に燃え広がるとか、
だるまはなかなか倒れないとか、
積み木は揺れると崩れるとか、氷の上はすべるとか、
水に濡れると冷たいとか、遠くの音は遅れて小さく聞こえるとか、
腕はある角度以上曲がらないとか、固いものは落ちたら壊れるとか、
ドミノ倒しの原理とか、空洞のものは水に浮くとか、
尖ったものに触ると痛いとか、ねじったものは戻るとか、
細いものを立てると倒れるとか、重いものはなかなか止まらないとか、

そういった物理現象に対する基本的な感覚を、誰に教わるともなく、
幼少のころまでに完璧に学ぶ。さらに、視覚的な情報だけしかなくても、
このような物理現象が起きることを予想し、
それに非常に速く反応することができる。

とそれぞれおっしゃっていますが、以下はそれらについての雑感になります。
といいますかカンタンに言ってしまっている「直感」は誰の「直感」なのか、ということを考えるとなかなかに奥深いと思うのですよ。

例えば人間と比べて10の100乗くらい大きな生物がいたとしたら、窒素ベースの生物がいたとしたら、その直感はきっとわれわれのものとまったく違うだろうに… とかですね。
そんなSFまがいのことを持ち出すまでもなく、(前にも書いた覚えもありますが)おそらく文化圏が異なるだけでずいぶんと「直感」で認識される幅が違うはずなのですから。

ここで話がちょっと飛びます。

さて、大量の情報を操作するときに一番直感的に動かしやすいのは、現状では本のメタファーであることは疑いようがありません。少なくとも僕にとっては、です。
Webサイトでタブを使っているところなどを見ても、いわゆる一般的に「使いやすい」といわれている情報操作系のインターフェイスデザインは本のデザインシステムを踏襲しているはずです。

もう少し例をあげてみると、 「←」 「→」 とアイコンが並んであれば普通は 「戻る」 「進む」 と読み取るでしょう。
でもなんででしょうかね?

この例であげたように、情報の流れや時間の流れが左から右であらわされることが多いのは、人類に右利きが多いことと関係がないとは思えません。直線を引くときには骨格的に左から右へと引いてしまう、そのベクトルが関与している方が多いのではと思うのです。ページをめくる動作もそうでしょう。(魚や動物を書くときにはなんとなく左を向けてしまう、というわけですな)

んで話を戻します。

ことインターフェイスデザインに関して言えば、物理現象というよりは動物である人間の種としての規定、文化的な規定に関係しているのではないか、と思っているのです。

もちろん、いわゆる「常識」を紡ぎだすにいたるのには、さまざまな物理現象を目の当たりにしてきた経験の積み重ねが必要であることには異論はないのですが、僕ら制作者サイドの立場からしてみればむしろその物理現象を捉えるフィルターであるところの人間の動物としての枠組みの方に大きく関係していると考えねばならないのではと思うのです。
幅ったい書き方で繰り返すと、上で「物理現象」と書かれているものは「人間という動物種のうち特定の個人およびその属するグループが認知できる範囲の物理現象」でしかないということです。
なんとなれば、色弱の方の例を挙げるまでもなく可視光線の波長範囲だって聴覚可聴範囲だって個々人でかなり違います。誰でも80歳を過ぎれば歩いていける範囲も狭まりますしマウスの可動スピードもクリックスピードも動体視力も変わってきます。右利きと左利きとでは平均余命も違うという統計もでていることですし、同じ物理現象から受け取る情報にしてもそれなりの差があるでしょう。

こういった差異があるにもかかわらず、下手なデザイナーは自らの規定するフィルターで通過させて理解した「my常識」に過ぎないものを疑いもせず「物理的事実」だと考えてしまい、子供やお年寄りや身体障害者やとりもなおさず多くのバラエティあふれる消費者にとって使いづらいデザインを作ってしまうわけです。
もっとも、文字を右から左に書く言語体系を持つ人々がどのような「常識」で世界を捉えているのかなどはちょっと僕には想像つかないので教えていただきたいのではありますが。

さてさて。
これら云わば「文化的・属個人的常識」であっても「物理的事実」と密接に関係していることも理解しています。

例えば、言語学的に上下方向の高さの度合い=高低を表す言葉と温度の度合い=高低を表す言葉が同じことが多いのは比重が関係しているのかもしれません。
またその中間としては、グラフなどを描くときに下から上に行くにしたがって数が多くなっていくのは「成長」というタイムスケールのちょっと長い生物的動作の表れかもしれませんし、純粋に結晶というか析出していくときに物の嵩が増えていく際、鍾乳洞のようなものが下敷きとしてあったのかも知れません。


(ここでなんだか話が飛びすぎていることに気づいた自分がいる)

翻って。
ではなぜゲームのインタフェイスが「よくできている」と評されることが多いのかということを考えてみたりして。

これについてはいまさらカイヨワなんぞを引くつもりもありませんが、恐らくは「ゲームはそれ自体やりたくてやっている動作だから」ではないかと睨んでいるのです。インターフェイスと内容が密にリンクしているという意味です。

一方で、電話を使うときや炊飯器のスイッチを入れる操作をするときには、「喋りたい」「米を炊きたい」が主にやりたい動作であり、「ボタンをプッシュしたい」と切望している人はまずもっていないでしょう。本質的に内容とリンクしてないですし。

ここら辺の話は20代前半の頃、同じ建築を学ぶ学生でありCLUBKING周辺にいて親しかった鄭秀和くんとデザインやら音楽やらについて熱く青く話していたのですが、鄭君はその思いを10年以上持ち続け、いまではatehakaとかamadanaといったデザイン家電をも手がけている気鋭のデザイナーとなっています。
ですからリモコンや炊飯器を出してきたときには思わずにやりとした次第。
彼はきっと「計算なんかよりボタンをたたいているだけで無性に楽しくなる電卓」を作りたかったデザイナーなのでしょう。TIにもきっといたと思うけどもね。
 →atehakaの家電など
 →amadanaのキッチン用品など

こう考えていくと、クルマやバイクのデザインに素晴らしいものが多く散見されるというのには、ゲームと同じく「操作するだけで楽しい」というそれ自体の性質が関係しているのかもしれませんね。Macintoshのファインダーもそうかもしれませんが。

雑感1
そういえば数年前に小西康陽さんの個人事務所のサイトデザイン用にNendographixxxのANIさんとモリサワジュンさんと組んで「平面的なタブ構成による情報切り替えではなく画面の奥へ奥へと進んでいくデザイン」というのを考えて出したことがありますが、あまりに斬新過ぎたからかボツを食らったこともありましたっけ。あまりに逸脱しすぎてもダメってことですな。
雑感2
先週だかに中嶋さんに「気持ちよく幾何の操作ができるインターフェイスがDSでできないか」とか話しましたが、同じようなことを考えているやつらがPalo Altoにいやがりました。→http://www.tactiva.com/ かっちょいー。まさに操作するだけで楽しそう。10年以上前にHyperCardでしこしこと作っていたものを引っ張り出したくなってきましたわさ。

投稿者 KQZ : 12:28 | コメント (975) | トラックバック

2005年04月17日

銀座の死闘

日曜日の銀座、17時過ぎ。
有楽町マリオンの一階でクラブオンカードの切り替え手続きを待っている時にそれは起こった。

40絡みの黒っぽい服を着た女性が、もう一人痩せた小柄な女性の片腕をしっかと抱きしめるようにしながら、エスカレーターの脇で気のなさそうにチラシを配っていた男性店員の方向へ足音高く進んでいったのが見えたのだった。

彼女らが僕のすぐ脇を通りすぎる時になんだか微妙な雰囲気がした。もう数年来味わったことのないようなひりつくような塊が通り過ぎたのだ。
誰かが必死に、本当に必死にもがいている、というオーラ。

はじめは急に具合が悪くなった友達を介抱しているのかとも思ったが、それは一瞬で誤解だと見て取れた。
脇の下に押さえつけられた腕から抜けようともがいている小柄な女性の動きもまた必死だったからだ。
まるで太った女郎蜘蛛の罠にかかった紋白蝶といったら例え話がすぎるかもしれない。

黒っぽいアンサンブルを着た女性が男性店員に押し殺したような声でなにやら告げる。
「万引きです」もしくは「掏摸です」だったのだろうか。
繁忙時のデパートの入り口付近にはさまざまな音がうっすらと滞っていて詳しい言葉までは聞き取れなかったが、こちらから見ることが出来た男性店員の顔色からその言葉の内容は何となく分かる。

白い半袖のシャツブラウスを着た小柄な女性が一際もがくと、小さなバッグから三段式の小さな折り畳み傘が転げ落ちた。
思わずそれに一瞬反応した小太りの女性の隙を見て、ブラウスの女性が身をひねりこちらへと駆けようとしたが、すぐに後ろから腰を抱えられてしまい、静かにその奮闘は終わることとなった。

周囲ではその奮闘に気づき、気圧された数人が顔色もなく突っ立っていた。偶然にもストーンヘンジのように見事に円弧を描き、傍から見ればスタンディングオベーションでもしかねないような立ち位置だった。
だがほとんどの人はこの静かすぎる死闘に気づくこともなく、往来に立ちすくむ僕らに荷物がぶつかりそうになって軽く舌打ちなどしている。
平和に今日の晩飯の相談などしながら。

僕はというと、ブラウスの女性がこちらに走ってこようとするのを見て思わず身体が反応してしまい、タックル前の前傾姿勢で夕暮れどきのデパートの入り口で突っ立っている羽目に陥っていた。
これはダサイ。
ゆっくりと体勢をもどしながら見ていると、先程までの必死のオーラの抜け殻のようになり男性店員に抱えられバックヤードに引きずられるようにして去っていく万引き女性は、最後のひともがきの時にどうやら失禁してしまったらしく、コットンパンツの太ももの半ばくらいまでじんわりと黒っぽいシミが広がって行くのが見えた。

人って、興奮すると失禁してしまうもんなんだ。
知識では分かってはいたが、どうやら本当にそういうものらしい。

彼らが奥へと消えたあとには数秒で平和な雑踏が甦り、僕も用事が終わったのですぐさま家路へと急ぐ。
誰かにとってはそれこそ陽の明るい銀座の人前で失禁するほどの一大事であっても、すぐ横にいた筈の誰かには全く気取られることもなく粛々と事態は進んでいく。
賑やかできらびやかな銀座の喧騒と、静かなる死闘とのコントラスト。次元の隙間とも思えるその二者の乖離っぷりは、なにやら一種神聖な儀式のようだった。
誰かの大事件と誰かの日常とはごくごくすんなりと共存していて、海面深度によって同じ海域でも全く別の魚の生態系が成り立っているかのようだ。
あるいは電波や光が波長の差違で混信しないように。

街は時折事件という形をもって、プリズムが光の波長を分解するように普段は気づかない他人の思いや死闘を色鮮やかに見せてくれることがあるらしい。
今日は偶々そういった「プリズムの出現にまみえた」というだけで、世の中は日々連綿と沢山の事件にまみれて白く光っているのだろう。
できれば楽しい事件や思いに立ち合いたいのはやまやまだが、こればっかりはそう言ってはいられない。まぁ自分が楽しい思いを振りまいていれば少なくとも確率は上がっていくのだろう。

そんなこんなで帰り際に木村屋総本店でチョココロネと焼きカレーパンとビーフカレーパンを買って帰ってきたのでした。
我々はエコ乃ちゃんの中の人なのでチョココロネはなくてはならないのだな。うむ。

投稿者 KQZ : 23:58 | コメント (18) | トラックバック

2005年03月09日

News23を見てしばし唖然、のち来客

昨夜半、切込隊長がウチに来て10分ほど打ち合わせをし、慌ただしくもコーヒーも飲まずに次の仕事に去っていった。
何だか大変そうだなぁ。(よくわからないけどw)

その30分ほど前にはほりえもんこと堀江氏がメディアジャックと称して11時台の金太郎飴的ニュース番組に軒並み出演していた。
さしたる感慨もなく眺めていると、特に、眠たそうに喋っている筑紫哲也との絡みがあまりに寒々しかったので思わずガスストーブの温度設定を上げることに。

話の流れは「blogが報道メディアとして有効か否か」「放送など既存メディアとの違いは」などというどっかで聞いたような話題にさし掛かっていたのだが、むにゃむにゃと眠そうに口を動かしているおじいちゃんはともかくとして、堀江氏からしてがインターネットのツールとしての特性をさして理解していないということに愕然としたわけなのだ。
それ以上にディベート下手ということについても。周りにいいスタッフがいないのかにぃ?

blog だろうがHTML日記だろうがMLだろうが、ツールとしてのインターネット(←ツッコミどころ満載のワーディングだなぁ)と四媒体をはじめとする既存メディアとの全くの違いは「双方向性」などといった手垢耳垢目垢のつきまくった言葉で表現するべきものではない。少なくともああいった舞台では時間の無駄。言葉の定義からして面倒なのだから。

ここでは誤謬を排除するためにインスタンスワーディングとして「⇔同値的」という用語を適当に使ってみることにする。

旧来のメディア人がいういわゆるメディアリテラシーのよりどころは、それに携わる人間の矜恃心に期待するしかない、という今となっては誰も信頼していないロジックにのみ立脚せざるをえない。
考えるまでもなく分かることだが、大量に印刷され家まで届けられる新聞や驚くほど手間のかかる編集作業を経てアンテナに降り注ぐテレビ電波の持つ質的・物量的な圧倒力に対して、読者側からの反応は投書をよせるかFAXを送るか電話を掛けるか、といったか細いものでしかない。デモするとかいう手もないことはないが。いや無いに等しいな。
05.03.14追記:読者サイドからの効果的な反応としては不買運動などがあるにはあるが、もとより免許制で参入障壁の非常に高い旧来メディア陣であるが故に不買した後の代替選択肢が非常に乏しい。また記者クラブ制の弊害もあってかどのメディアも横並びの報道に終始している場合も多いため、総じて読者サイドは旧来メディアに対しての諦念へと傾きがちである。ときに、大半のメディアは広告によって経営が成り立っているため、広告主への圧力という点で一点考慮に値する。これらの意味で不買運動が一番効果的なのは受け手から直接聴取料を徴収しているNHKであることは特に指摘するまでもない。以下のラジオ番組や雑誌メディアなどについての経験談は、旧来の4大メディアの中では比較的読者=受け手サイドとの「⇔同値的」なやり取りが演出しやすいという点で書かれている。)

つまり、これら既存メディアにおいて送り手と受け手との間にある「双方向」性の彼我の較差はあまりにも絶望的にかけ離れているということなのだ。
(ここら辺のズレが分かっていれば、ラジオ番組で「リスナーとパーソナリティの関係が『対等な状況に見える』」ように取り組む、つまり「⇔同値的」であろうとすることにより圧倒的な人気を博すことも可能になるわけで。再掲するのは面倒なのでリンク

この点について堀江氏は「blogであれば、沢山の書き込みの中から人気のあるものが選ばれスクリーニングされて、結果的に良質のニュースが浮かび上がってくる」的な事を話していたが、それは本質的な部分ではない。
むしろ語るべき「ツールとしてのインターネット」の特性は、封建的・上意下達式、あるいは四大メディアに属するものの特権的・支配的・独裁的なカッコ付きの「報道」と比較してのダイレクトに対論しうる点であろう。
発信側と受け手とが同じツール・同じプロトコル・同じ時間性・同じ情報強度を持った手段を使ってやり取りができる。あるいは明示的に「できる」と思わせるにたる仕組みがある。
この「⇔同値性」一点のみのはずなのだ。
blogのトラックバックを網野善彦史観でいうところの「封建社会における飛礫」となぞらえて考えるのも一興だがそれは稿を改めよう。(といって多分書かないようなw)

しかし討論下手だよなぁ。
「電車男」とか半可通が好きそうな言葉使ったらそっちに意識が行ってしまって本質にたどり着けないじゃんか。ああいう場面では判断の狂いようがない(もしくは思った方向に転がるような)言葉をピッケルを打ち込むように出していかなきゃ印象すらもブレちゃうのに。
就職面接で能力があるのに惜しくも落とされるタイプですか。

投稿者 KQZ : 07:41 | コメント (208) | トラックバック

2005年02月08日

そういえば●reeを辞めて2ヶ月とか経ったんだっけかな?

この日記blogでは「UIが最低」とか「作ったヤツはバカに違いない」とか、そのその作ったヤツの元仕事上の先輩やゲーム業界のネ申のコメントなどを交えて数度にわたって書いてきたのだが、ついさっきなんだかそこら辺に関して某氏へメールを送ったので晒してみたりして。


Google Adsenseを導入したってことはその時点で「広告を掲載させる」意志がありありとあったわけですよね?

他方、広告媒体としてのGoogleというのは「広告主に対しその製品(サービス)と関連性のあるサイトを効率良く選択し、それを媒体として提供する」というのを根本として成り立っているわけです。
そのGoogle側の媒体選択は機械的になされているのは誰でも知っているはずです。そしてことGoogleは精度の高さと低廉さ故に広告が集まっていると。
この広告システムのほうこそ「SNSの常識」とかいうのよりもはるかに明示的にです。

つまり「ここに生の情報の山があり」「それをGooglebotに食わせれば誰でも検索できる事になる」ということをよーーく分かった上でやっているのだから確信犯としか言えないでしょう。
まさかなんにもなしでお金がGoogleから振り込まれるワケもないですし。w

それはそれとして、過失を求める求めない等というのは面倒くさいという多くの人にできることは

・●reeが信用できないならやめる
・広告媒体として使われる(=検索に引っ掛かる)のがいやなら個人情報を載せない、あるいは偽の情報を載せるに留める

くらいでしょうか。

これを繰り返していくと閉鎖型SNSとしての●reeには魅力を感じなくなるかもしれませんね。
もちろん糾弾するなり変更を提案するなりという方策もあるでしょうが、その価値はないと判断する人も多いと思いますしー。(←オレオレ)

たかだかクローズドβなんだからみんなやめちゃえー、というのがホントの気持ちだったりして。

…なんだかどーでもいいですね。

投稿者 KQZ : 01:15 | コメント (153) | トラックバック

2004年09月14日

快楽のサイクルとかなんとか

なんかずいぶん前になっちゃったエントリーの続き。
日が開いちゃったので変なところからスタートしてみるか。

演劇集団に所属していた小谷くんらしく

演劇にかかわっているものとしては、CD、テレビ、ビデオなど録画媒体で人に見せられるものの伝播しやすさはうらやましいです

などと書いてますが、そこら辺をちょっと整理してみましょ。
とはいえ、まずはどこから書き始めるべきかなぁ…
……
んー。
サービスを提供する側からみた「楽しみのサイクル」から始めますか。
全てのモチベーションの源泉というか。

サービス、特にエンターテインメントに携わる人なら全員が理解してくれると思うけども、全てのサービスには固有のサイクルがある。

ここでいう「サイクル」というのは「何かをしでかそうと企てる」ところからはじまって「実際におこな」い、さらに「反応がフィードバックされる」ところまでのことを意味する。

(思い出話が長いので飛ぶならコチラに

一番初めにそれに気づいたのは高校三年の冬だった。
当時僕はアメフトがかなり強い高校にいて、高三の12月まで関東大会の三位決定戦に出ていた。当然自他共に認めるお気楽な浪人決定コースであったため、その最後の試合の翌週に渋谷のエッグマンだかTakeOFFセブンだかで行われた師匠・嘉門達夫さんの東京初ライブに、親父のサイドボードからレミーマルタンのV.S.O.P.を一瓶くすねて楽屋に遊びに行ったのだ。
今となってはたいした酒ではないのだが当時はドキドキとばれないように隠しながら家をでたものだった。

ライブ前のスルーが終わった後に楽屋に行くと嘉門さんがこんなことを聞いてきた。

「なぁ、さっき『ジミー&ハデー』って曲やったやろ? 東京の地名とかでさ、地味なとこと派手なとことか、オレあんまわからんねん。なんかないか?」
「んー、ここが渋谷ですから、派手な待ち合わせ場所は『ハチ公』『モヤイ像』で、地味なのは『東京駅銀の鈴』とかじゃないすかね? 『いけふくろう』とかもあるけど知ってるかなぁ」
「ほうほう。デートスポットだとどこらへん?」
「んー、派手なのは『東京ディズニーランド』とかかな…。地味なのは『たばこと塩の博物館』とか『目黒寄生虫館』とか色々ありますよ」
「そんなんあるんかい? けったいやな。でもそんなん普通知らんやろ」
「たばこと塩の博物館はこのすぐ近くですから大丈夫じゃないですか?」
「派手なほうはディズニーかなぁ」
「やっぱ、『派手なデートは、このエッグマンで嘉門達夫のライブを見に来る事~』とかやるとベタですかね?」
「あ、それもええなぁ。地明かりばーっとつけてな。目潰し(ともに照明の種類)と」

そんなこんながあってライブが始まった。
東京で生まれ育ったものとしてはこんなに人気がある人だとは全然知らなかったのだが、客席は満員ですごい熱気だった。(どこで知り合うようになったのかはまた長い話なので割愛する)

周囲は関西弁を話す人だらけで、どんな細かいギャグにも異常に反応が速い。翻弄されつつライブは進んで行き、ほどなくして先ほど打ち合わせをしていた曲が流れてきた。
ネタがどんどん歌い進み、件の「♪ジミー、ジミー、地味な東京のデートスポットは…」と始まった。
つい一時間ほど前に世間話をしていた、そのネタだった。
自分が考えたネタが会場に流れ、満場の客席が笑いの渦に包まれた。
そりゃそうだ。関西出身の人にとっては人気タレントだった嘉門さんが初めてやる東京のライブ、来るのは関西出身の人ばかり。そこで嘉門さんが東京のネタをやれば驚くのは当たり前のこと。
その熱狂の真ん中に高校三年の冬の洟垂れ小僧のKQZ少年がいたわけだ。

もうね、こんなんをそんな時期に体験してしまったらトリコですよ。変な話が陶酔に近い体験。
本当に些細な事なのだが、あのときの瞬間は今でもありありと覚えている。
だから嘉門師匠には頭が上がらないのだな。いまだにね。

--

と、まぁくだらん思い出話が長くなってしまった。
話を「サービスにおける固有のサイクル」に戻そう。

ライブの面白さというのは、供じ手(変な日本語だが仕掛ける側、とでもいう意味ね)の思い/動きと、受け手の反応との差がものすごく小さくてダイレクトだ、と言う点に尽きると思っている。
その代わり体験できる(or 体験させられる=インフルエンスを与えることの出来る)範囲はおのずと制限される。
それが小谷君には悲しいのだろうけど、しかし体験強度は非常に高い。まぁトレードオフってところかな。

でもってまた自分の体験に戻るが、大学はなんとか浪人もせずにとある大学の建築学科に入り込み(多分入試にあったデッサンの点がよかったのだろう)、都市計画系にいくか設計系にいくか迷った時に「サービスにおける固有のサイクル」という事に思いいたったのだ。

たとえば、建築における「サービスにおける固有のサイクル」はというと、
個人建築は「タイムスパンは一年程度」「体験範囲は家族の人数+親戚や友達の数(+ライフスタイルによってはご近所や会社の部下なども)」「(建築物としての)保持期間は10年~30年」ということになる。
都市計画系だと「タイムスパンは10年から50年を超えるものも」「体験範囲は数万人から数千万人以上」「(構築物としての)保持範囲は30年から数百年」というように、かなり異なってくる。

同じ時期に既に放送作家としてラジオ番組をやっていたり、雑誌のライターをやっていたのでそちらの方もかじっていたのだが、これまでにやってきたエンタテインメントに関する事柄に関して簡単にまとめてみると↓こんな具合になるだろうか。

 

タイムスパン

範囲

保持期間

接触密度

個人建築

1年

家族+α

10年~30年

毎日&濃い

都市計画

10年~50年超

数万~数千万人

30年~100年超

毎日

ラジオ、テレビ

1週間

数万~数百万人

基本的にゼロ

(基本的に)通過

雑誌

一ヶ月

数万~数十万人

数年程度?

(基本的に)通過

CM

数ヶ月

数千万人

数日~一年

(まったくもって)通過

新聞広告

数ヶ月

数千万人

一日

(基本的に)通過

ライブ

数ヶ月

あるいは瞬間

数百人~数千人

二時間程度

(ビデオなどもあり)

通過だが非常に濃い

映画

数年

数万~数百万人

数週間&ビデオ

通過だが映画館での視聴であれば濃い

ゲーム制作

1年~3年

数万~100万本

売れるのは二週間。

ハードの寿命は約五年?

濃い

オンラインゲーム運営

数週間

あるいは瞬間

数百人~数千人

数十分程度~

濃い

セックス

(人によってはバイアグラのお世話に…?)

一人

人による

この上なく濃い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※WordでHTMLを書き出したのできったないコードだがご容赦をば(昔の自分なら許さんなぁ…)

たとえば、ラジオ番組の「サービスにおける固有のサイクル」は、「タイムスパンは週に一度」「体験範囲は数万人から数十万人(ただし各人の体験にあたっての強度は千差万別)」「保持範囲は基本的にゼロ(単行本にまとめるとかリスナーがテープに録っておくとかいうこともあるにはあるが)」となる。
雑誌のライターの「サービスにおける固有のサイクル」は、「タイムスパンは月に一度(雑誌による)」「体験範囲は数万部(ただし回し読みや他メディアがぱくったり、などの可能性もアリ)」「保持範囲は古本などのことも考えると数年程度」ということになる。

で、いったいどれが楽しくて、どれを仕事として選択するのか、と迷い始めたのが就職の時であり、色々考えた結果が今も番組作ったりサイト作ったりゲーム作ったり運営したり雑誌に記事書いたり作詞したりなにしたりかにしたり… と上の表に挙げた全てを飽きず倦まずにこれまでもやってきているしきっとこれからも色々な仕事をし続けていくだろう、というわけなのだな。
まぁはじめに広告代理店に入ったのは「他のメディアはユーザーがわざわざ選んでくれるのが基本だが、広告に限っていれば無理やり(見たくない人にも)見せることができる瞬発力の高いメディアだ」という特殊性に気づいたからなのだがそれはまた別のお話。

でもなにか悩んだりした時に立ち戻るのはやっぱり一番最初のライブハウスでの強烈な体験になるのだと思う。そして立ち返ることの出来る経験が出来たことは幸せなのだとも思う。

なもんで、自分が考えた「仕掛け」があり、それに「誰か」が「どのような状況」で触れるのか、と考えるとわくわくして仕方が無い。新しいデバイスが出るたびにそのデバイスで何が出来るのかを考えるのが好きなので、当然そんなお仕事の話も舞い込んでくる、というワケなのだ。

でもって最初の小谷君の疑念である、

CD、テレビ、ビデオなど録画媒体で人に見せられるものの伝播しやすさはうらやましいです

という部分に戻ると、やってみれば分かるけど記録媒体で伝播するものはキャッチボールが出来ないという寂しい点があるのだな。(欠点でも利点でもなく、あくまでも送り手/受け手の関係からいった「寂しさ」なのだけども。そこらへんはトレードオフですな)
雑誌連載やテレビ・ラジオの連続コーナー企画などの楽しさは究極的には受け手との駆け引きであり、その駆け引きに関して言えば恐らくある程度以上のレベルにいる筈なので、そして恐らくはMMORPGにも適応できるのではないか、と思っている。
演劇経験者を採用したというのはこういったことを考えていたからなのでした。実は。
でもね、もしかしたら上の表って横軸を掛け算していったら同じくらいの値になるのかもしれないなぁ、なんてこともうっすら考えてもいるのだ。


ちなみにちなみに、数日まえにラグナロクオンラインの開発者のKim, Hyakkyuが4gamerの記事で色々言っていて気づいたのだが、

http://www.4gamer.net/news/history/2004.09/20040907000013detail.html

もうね、諸々がラジオのコミュニティつくりとおんなじなのですよ。
次はここら辺について書くかな。反応の上げ方とか維持の仕方とかとか。
来週くらいになりそうだけども。(だっていそがしーんだもの)
まぁあくまでも個人的な備忘録だしー。

投稿者 KQZ : 04:07 | コメント (182) | トラックバック

2004年08月31日

終了~

二年間プロデューサー職を担当していたネットゲームの仕事が終了した。
終了といっても運営先が移管されるだけなのでサービスは続くのだがこちらとしては区切りがついたということになる。

まぁいろいろあったなぁ。
最後の最後までプレイヤーさんから評判が良かったことだけは満足している。
それ以外は、色々、ね。(笑)

色々あったといえば、二年前の夏真っ盛りの頃、当時広告代理店社員だったボクを呼んでこっちの業界に引きずり込んだ人間は今は仕事のしすぎで療養中と聞く。だいじょぶかね金澤さん。
前々からのエントリーにあったように個人的備忘録も兼ねて以後なにやらまとめて書いていくかと思うが、今はちょっと一休みですかにぃ。

投稿者 KQZ : 02:00 | コメント (1) | トラックバック

2004年06月04日

下書きメモ

「どうしても電通に入りたいあなたのために」
そういえばそんな文章をチョコチョコと書いてたんだっけか。
しかし11年半の在籍期間中よくOB訪問されたよなぁ。
2割くらいは受かってたから率はよいのだと思うが、人が人を紹介してしまいにゃ大学も高校も関係ない奴らが「会って話聞かせてください」とか言ってやってきてたので、とりあえずWebにでもして読ませてお茶を濁そうと思ってたのだった。
元が古いからちょっとづつ書き足していこうっと。

投稿者 KQZ : 07:17 | コメント (312) | トラックバック